冬は猫を撮影しやすいが
最大の敵は影!
冬の猫は基本的に日向に出てくるので印象的な写真を撮りやすくていい。しかも陽射しを浴びてぬくぬくしてる姿を見ると、こちらもちょっとあたたかな気分になる。ぬくぬくは大事である。日向ぼっこしてる猫を撫でると気持ちいいし。
でも敵もいる。影である。冬は大陽の位置が低いので影が長い。猫に近づいて撮ろうとすると自分の影が落ちちゃう。反対側に回ると逆光になっちゃう。せっかく建物の隙間から届く僅かな陽射しでぬくぬくしようと思ったのに。
それを撮ろうとスマホを構えた人がやってきて、日陰になってしまった。
みなさん、日向の猫を撮るときは、自分の影が邪魔しないよう気をつけましょう。次の写真のようなときはしょうがないけど。石に座って自分の影がかからないギリギリの距離で猫を撮ろうとカメラを構えたら、何かもらえると思ったのかとことこと来られちゃったの図。
この猫、わたしが立ってるときは知らん顔してどっかいっちゃうクセに、座ると駆けてくるのだ。人がしゃがんだら何か食べ物をくれる、あるいはかわいがってくれる、と思うんだろう。そしてきっとそれは正しいのだ。このお寺の猫は基本的に人に慣れてるので、猫と戯れたいときにいい。
夕刻になり、冷えてきたので帰ろうと思ったら、門前で膝に猫を乗せてる女性を発見。しかも、その猫ときたらすっかりくつろいで膝の上で毛繕いしてる。声をかけて写真を撮らせてもらいつつちょっと猫話。
ニットのスカートが毛だらけになっちゃうと笑いながら、この膝猫が一番人なつこくていつも膝に乗ってくるんだとか。人通りが一番多いところでいろんな人に可愛がられているんだろうな、と膝を下りた猫に指を差しだしてみたらこちらにも来てくれた。とりあえず人なつこい猫かどうか試すときに有効な手。ただし、人なつこそうな顔でやってきていきなりパシッと指先をはたく猫もいるので要注意。
そんなわけで、今年もいろんな猫をいろんなカメラで撮り続けたいと思っておりますのでよろしくお願いします。そして街の隙間で生きてる猫たちが安心して過ごせますように。
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筆者紹介─荻窪圭
老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/
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