Samsung SSD 860 QVOを最速レビュー、QLC NAND採用

文●藤田 忠 編集●北村/ASCII編集部

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Intelligent TurboWriteの動作を確認

 一般的にTLC NANDフラッシュメモリー採用SSDには、フラッシュメモリーの一部をSLCキャシュとして使用して書き込み速度を底上げする機能が採用されているが、SamsungはSATA SSDでは「SSD 860 EVO」から同機能を強化し、SLCキャッシュ領域を必要に応じて増減する「Intelligent TurboWrite」機能を採用している。

 当然、「SSD 860 QVO」にも搭載されているが、キャッシュ領域を超える書き込みが発生した際のライトパフォーマンスが「SSD 860 EVO」と大きく異なっている。

Samsung SSD 860 QVO
  1TB
(MZ-76Q1T0)
2TB
(MZ-76Q2T0)
4TB
(MZ-76Q4T0)
標準キャッシュ容量 6GB 6GB 6GB
可変キャッシュ容量 36GB 72GB 72GB
最大キャッシュ容量 42GB 78GB 78GB
キャッシュ内シーケンシャルライト 520MB/秒 520MB/秒 520MB/秒
キャッシュ外シーケンシャルライト 80MB/秒 160MB/秒 160MB/秒
Samsung SSD 860 EVO
  1TB
(MZ-76E1T0B/IT)
2TB
(MZ-76E2T0B/IT)
4TB
(MZ-76E4T0B/IT)
標準キャッシュ容量 6GB 6GB 6GB
可変キャッシュ容量 36GB 72GB 72GB
最大キャッシュ容量 42GB 78GB 78GB
キャッシュ内シーケンシャルライト 520MB/秒 520MB/秒 520MB/秒
キャッシュ外シーケンシャルライト 300MB/秒 500MB/秒 520MB/秒

 まずは「HD Tune Pro 5.70」の「File Benchmark」を容量200GBで実行。「Intelligent TurboWrite」の動作を確認してみた。

「SSD 860 QVO」の「File Benchmark」結果

「SSD 860 EVO」の「File Benchmark」結果

 「SSD 860 QVO」2TBモデルの「MZ-76Q2T0」は公称値通り、最大キャッシュ容量の78GBを超えた80GBあたりでガクッと速度が低下し、160MB/秒まで落ち込んでいる。逆に「SSD 860 EVO」の2TBモデルは、容量200GBの書き込みテスト中に速度が低下することはなく、500MB/秒を維持している。

 「SSD 860 QVO」は、「SSD 860 EVO」シリーズの下位に位置するのでやむを得ないが、残念なところだろう。とくに1TBモデルの「MZ-76Q1T0」は、42GB越えで80MB/秒まで低下することになる。

 「SSD 860 EVO」の1TBモデル「MZ-76E1T0B/IT」は、11月に入ってから急激に値下がりし、2万円を切っている。さらに米Amazonでは、11月27日現在で127.98ドルになっており、日本への送料や消費税を含め、1万6000円前後で購入可能になっている。容量1TB狙いなら、「SSD 860 EVO」を購入するのがベストかもしれない。

ブラックフライデーで安くなっている可能性もあるが、Amazon.comでは「SSD 860 EVO」の1TBモデルが127.98ドルに

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