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「avenue jam」特別対談第25回

対談・Planetway CEO 平尾憲映× アクセンチュア アクセンチュア・デジタル・ハブ統括 マネジング・ディレクター 保科学世 第1回

アクセンチュアがプラネットウェイと組む理由

2018年09月04日 09時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)編集●ASCII

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 外資系コンサル大手のアクセンチュアは2018年1月に、複数のAIエンジンを一元管理できる「AI HUB プラットフォーム」を発表した。複数のAIエンジンから最適なエンジンを自在に組み合わせることができ、人間のオペレーターとの協調も可能にするプラットフォームだ。このAI HUBのセキュリティ性能を大きく向上させているのが、企業間のセキュアな情報連携基盤プラネットクロスを提供するスタートアップ、 プラネットウェイだ。パブリックなAPIとして提供される事が多いAIエンジンと、社内にあるデータや顧客データを組み合わせてサービスを提供する際、情報漏えいを防ぐために同社の「プラネットクロス」を使っている。外資系大手と気鋭のスタートアップ。両者が組むことになった理由を解き明かす。(全3回)

AI HUB プラットフォーム

Speaker:
プラネットウェイ 代表取締役CEO
平尾憲映

1983年生まれ。エンタメ、半導体、IoT分野で3度の起業と1度の会社清算を経験する。学生時代、米国にて宇宙工学、有機化学、マーケティングと多岐にわたる領域を学び、学生ベンチャーとしてハリウッド映画および家庭用ゲーム機向けコンテンツ制作会社の創業に従事。在学時に共同執筆したマーケィングペーパーを国際学会で発表。会社員時代には情報通信、ハードウェアなどの業界で数々の事業開発やデータ解析事業などに従事。

アクセンチュア
デジタルコンサルティング本部
アクセンチュア・デジタル・ハブ統括
マネジング・ディレクター
保科学世

慶應義塾大学大学院理工学研究科博士課程修了 理学博士。アクセンチュアにてAI HUBプラットフォーム、AFS[Accenture Fulfillment Service]、ARS[Accenture Recommend Service]など、アナリティクス/AIサービスの開発を指揮。また、それらサービスのデリバリー責任者として多数のプロジェクトにかかわり、分析結果を活用した業務改革を実現。アナリティクス領域以外でも、大手メーカー、通信キャリアを中心に、大規模基幹系システムのシステム導入経験多数。

デジタルサービスが矛なら、セキュリティが盾

── 両社の出会いのきっかけを教えてください。

平尾 半年前、知人の紹介で江川昌史(アクセンチュア)社長とお話しする機会があり、当社に興味を持っていただけたんですよね。

 その後、ホワイトハッカー養成事業がきっかけで、アクセンチュアのセキュリティ領域の執行役員である市川博久さんと定例会をするようにもなっていって。そこで我々の技術について話している中、デジタル部門の保科学世さんとも話したほうがいいんじゃないかという話になって始まったのがAI HUBとプラネットクロスの連携プロジェクトです。

 実は以前に、AI HUBのコンセプトと近い「エリクサー」という商品を自社で作ろうとしていたことがあったんですよ。これはもう組みたいなと思って。

保科 平尾さんと最初に話したとき、着眼点のすばらしさと、スケールの大きさに感動しました。世界を変えるといってはばからず、CTOのトーニュさんを初めとする技術者の技術力も高く、さらに(元・日本IBM)大山健司さんのようにビジネスを推進できるメンバーを連れてきて、エストニアのX-Road技術* を日本に持ってきました。いま持っているアセットがこれだけすばらしい会社は非常に稀でしょう。

 AI HUBのようなデジタルサービスは、いかにスピード感をもって提供できるかが本質です。スピードを追求しながらも守らないといけないのがセキュリティ。デジタルサービスを矛とするなら、セキュリティを盾としなければいけません。具体的なソリューションというところでプラネットウェイが魅力的だなと感じました。AI HUBはいろんなAIエンジンを組み合わせることができます。また、社内外の情報の一元管理を可能とするHUB機能や、人とAIとの連携を可能とする機能、さらにはさまざまな業種・業界における最適なオペレーションや環境を、AI技術と組み合わせて提供できること等が特長です。

 いまどきのサービスは1社のサービスだけで成り立つわけではなく、複数のサービスが組み合わさってエコシステムでサービスをつくります。良い技術はないのかなあと思っていたところ、プラネットクロスが非常に魅力的でした。会社をまたがるエコシステムのデータを活用できる基盤として非常に相性がいいなと。

── 企業が安心してデータを預けられることがプラットフォームの鍵なんですね。

保科 それにAIはデータを学習して初めてサービスが成立するので、どうやって個人からデータを集めるかも課題になりますよね。インセンティブ(報奨)の話もありますが「個人がデータをあずけていい」と思えるかどうかが肝心だと思います。プラネットウェイの「プラネットID」のように、こういう仕組みがあれば個人情報をまかせられるという安心感があってこそデータが集まっていくものと感じます。

平尾 今までは世界的なITジャイアント企業が「エコシステム」と言ってきましたが、本当の意味で共通基盤は存在しなかったと言ってもいいと思うんです。だからわれわれの技術で本当の共通基盤を作る必要がある。パートナーは誰がいいかと考えたとき、グローバルで見ればアクセンチュア以外に最適なプレイヤーはいないのではないかと。「大きな技術トレンドの裏側にはつねにアクセンチュアがいる」という話を聞いたこともありますしね(笑)。

── あらためてAI HUBについて教えてください。

保科 多くの企業がAIエンジンを提供していますが、万能なエンジンはなく、用途別に最適なエンジンがあるんですよね。たとえば、このタイプの画像認識であればこのエンジン、このタイプの音声認識であればこのエンジン、といった形で。対話解析にしても、企業のコールセンターと雑談みたいな対話は違ってきます。

 そのとき、お客様の要望に応じて最適なエンジンを選ぶというアクセンチュアらしいやり方をしているのがAI HUBです。特定のAIプラットフォーマー1社にすべてを託してその企業と"心中"するのではなく、自社でコントロールできる環境にデータを置いて、AIエンジンを選択できるプラットフォームを提供したい。

 そのとき、会社の枠を超えたところでデータを活用する時にプラネットクロスが重要な役割を果たしてくれますし、個人から見るとプラネットIDがコア技術の1つになるんです。相性は間違いなくいいし、平尾さんと出会う前はそういうものを作らんといかんと思っていました。ですから、とても良いタイミングで出会えたんですよね。

(第2回につづく)

(提供:プラネットウェイ)

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