都市型データセンターを運営するブロードバンドタワーは2018年8月27日、東京都千代田区の大手町地区に、新データセンター「新大手町サイト」を開設した。9月1日から運用を開始する。同社はこれまでに東京都23区内に3カ所、大阪に1カ所のデータセンターを構えており、今回の新大手町サイトは5カ所目になる。IoT、AI、FinTechなどのサービス事業者をターゲットとして誘致する計画だ。
新大手町サイトは、5Gモバイルネットワーク時代のインフラを支える拠点になることを目指し、高速(10Gbps)、低遅延(1msec)、多地点同時接続(1キロ平方メートルあたり100万点)をコンセプトに新設された都市型データセンター。24時間365日体制での有人監視、英語・日本語でのオペレーションを提供する。
データセンターへの入室には、顔認証と静脈認証による2段階生体認証を実施する。
データセンター面積は1856平方メートルで、最大750ラックを設置可能だ。
空調方式は「冷気吹きおろし」を採用する。
通信ルートが完全に冗長化されているのが特徴で、NTT東日本の回線を異局・異ルートでビルへ入線している。データセンターの構内配線も異ルートの2回線で冗長化することが可能だ。さらに、国内の三大IX(JPIX、BBIX、JPNAP)、およびAWS、Azureと直接接続している。
電源は、66kVの特別高圧電源を本線・予備線の2系統で受電しており、豪雨による浸水に備えて特別高圧電源装置室はビル4階に設置した。
万が一の停電の際はUPSで10分間のバッテリー稼働が可能なほか、非常用発電機のオイルタンクには3日間無給油で連続運転できる量の燃料が備蓄されているという。