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前田知洋の“マジックとスペックのある人生” 第74回

人気のスタートアップ商品を勝手にランキング

2018年08月28日 17時00分更新

文● 前田知洋

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 最近、仕事で街に出る以外は、家に引きこもりがちな日々をすごしております。とは申しましても、物欲だけは衰えず、ネットショッピングサイトからの請求が増すばかりです。

 次に購入しようと狙っているのは「乾湿両用 集塵機」。これって、工事現場や木工作業で発生する、オガクズや埃、場合によっては液体さえ吸い込む、いわゆるハイパワー版掃除機のこと。このごろは、購入する商品の消費電力が増しつつあるのが謎です...(笑)

 そんななか、大手ネットショッピングサイトのAmazonに、スタートアップ企業の商品専用の「Amazon Launchpad」なるカテゴリーがあるのはご存知でしょうか。ただ、いまだに特設サイトなのか、amazonのトップページからは直接はとべず、「トップ>すべてのカテゴリー」のページにジャンプ、そのリスト中の「家電・カメラ・AV機器」のセクションの長いリストの下から3番目に何故かひっそりと存在します。

 この「Amazon Launchpad」、2015年7月に米国版サイトに特設ストアとしてオープンし、米国に続いて英国、ドイツ、中国、フランス、2016年12月にインドでも開始されました。日本語版のオープンは9カ国目の2017年の1月です。小心者な筆者としては、レビュー(評価)が十分に集まり、商品供給量や価格もこなれたりと、「今こそがスタートアップ商品群が旬!」と勝手にエキサイトしています。

 ちなみにスタートアップ企業をまとめたサイトと「Amazon Launchpad」の違いは、掲載に審査があるため、商品が届かなければ確実に返金されることや即日~30日で商品が届くこと、商品群を横断しての人気/満足度のランキングがみられること、購入者のレビューがあるていど参考になることなど。

Amazon Launchpadは「アマゾン ローンチパッド」と発音。「Launchpad」の意味はロケットなどの発射台のこと

 というわけで、今回は「Amazon Launchpad」で評価が高い/話題のスタートアップ商品を勝手にランキング。世界で人気のスタートアップ商品のトレンドを感じていただければ幸いです!

ランキングは星の数、ユニーク度、ストーリー性。ただし野次馬ですが...

 ランキングは購入者が評価した星の数、いままでにないユニーク度、そして商品開発におけるストーリー性で評価していきます。ただし!過去の自腹レビューと違い、実際に商品を購入していないので、勝手な妄想、野次馬ランキング。ポジティブに表現するなら「トレンド分析」でしょうか…(汗)

 それでは、ランキングをどうぞ!

第5位 紛失防止タグ「Tile Mate 」(スマートスピーカー対応)

 ご存知、スタートアップ商品で不動の地位のキーホルダーサイズの紛失防止タグ。いままでの商品と違うのは、「Google アシスタント」や「Amazon Echo」などのスマートスピーカー日本語版に対応しているところ。ちなみに、Amazon primeで即日配送にも対応しているのも素直に嬉しいです。

第4位 真空低温調理器】ミディアムレアのお肉が作れる BONIQ ボニーク

 とにかく、プロモーションビデオを見るだけでヨダレがでそう…。低温…、といっても、牛ステーキなら60℃~の温度で45分ほど加熱調理する道具です。なんと、スタートアップ時に1300万円の資金を獲得した商品。おそらく、多くの人が待ち望んでいたプロダクトというべきか、食欲は偉大なモチベーションというべきか…。たしかに、調理道具って意外に高価なモノが人気なんですよね。

第3位 デジタルムービープレイヤー まごチャンネル

 なんといっても商品全体のストーリー感が素敵です。スマホなどで撮影した孫の動画や写真を、おじいちゃんやおばあちゃんの家のテレビで再生させる機器。デザインもキュートです。本体に通信機能を内蔵しているため、設置場所にインターネット回線がなくても利用可能(ただし月額使用料あり)。

 「孫の写真をアップロード」→「プレイヤーに通知」→「再生される」→「再生されたことをスマホに通知」という確認ができ、実家に電話などをするキッカケになるストーリー性も素晴らしい!

第2位 littleBits STAR WARS R2-D2 ドロイド・キット

 友人の子供のプレゼントに…、というよりも自分が欲しいです(笑)。シンプルなロボットキットも魅力ですが、なじみのあるキャラクターやサウンドの力は偉大です…。

第1位 ソネングラス

 一般的なガラス製のジャーにみえますが、ソーラーチャージ付きのLEDライト。マイクロUSBで充電できるほか、蓋を締めることで防水仕様にもなります。失業率が40%を超える南アフリカで作られ、社会問題の解決の一端をになっているところも素敵です。創業者の「電気のないところで暮らしている人々のために」「火事を起こさない安全なランプ」という発想からこの商品は生まれたそう。

 素晴らしい発想と実現力があれば、大手Amazonがスタートアップのマーケッティングを担当してくれる…。いやはや、すごい時代になりましたなぁ。

前田知洋(まえだ ともひろ)

 東京電機大学卒。卒業論文は人工知能(エキスパートシステム)。少人数の観客に対して至近距離で演じる“クロースアップ・マジシャン”の一人者。プライムタイムの特別番組をはじめ、100以上のテレビ番組やTVCMに出演。LVMH(モエ ヘネシー・ルイヴィトン)グループ企業から、ブランド・アンバサダーに任命されたほか、歴代の総理大臣をはじめ、各国大使、財界人にマジックを披露。海外での出演も多く、英国チャールズ皇太子もメンバーである The Magic Circle Londonのゴールドスターメンバー。

 著書に『知的な距離感』(かんき出版)、『人を動かす秘密のことば』(日本実業出版社)、『芸術を創る脳』(共著、東京大学出版会)、『新入社員に贈る一冊』(共著、日本経団連出版)ほかがある。

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