音の仕組みを体験
上野優華「音の生まれる場所」を体験、オーディオテクニカ本社 (1/5)
2018年08月03日 17時00分更新
歌手・女優の上野優華さんと“いい音”を探していく企画。第7回では「e☆イヤホン買取&クリニック専門店」の店頭で、ヘッドホンの修理に挑戦していただきました。
初めてハンダ付けを体験し、壊れやすいプラグを交換。手際もよく、器用に作業をこなしていただきました。音やデザインだけでなく、ヘッドホンがどんなものかにも興味を持っていただけたのでは? より興味を持ってほしいという想いも込めて編集部が企画したのが第8回です。
普段何気なく使っているヘッドホンですが、その構造は一体どうなっているのか? そんなテーマで、国内ヘッドホン大手・オーディオテクニカの本社を訪問しました。そこで最新ヘッドホンの内部を分解しながら、上野優華さんご自身に、ヘッドホンから音の出る仕組みを取材してもらいました。
アンティークな蓄音機でアナログの入り口を知る
オーディオテクニカの本社は東京都の町田にあります。
ひときわ目を引くのが、エントランスに展示された、たくさんの蓄音機。創業者の松下秀雄氏が集めた歴史的な逸品で、もともとは同社が蓄音機を展示するために建てた「テクニカギャラリー」に展示していたものですが、本社社屋の建て替えに伴い、一部を本社に移設し、残りを創業者の松下氏が生誕した福井県にある県立こども歴史文化館に130台を寄贈したとのことです。
蓄音機の発明者と言えばエジソンですが、最初に発明したのは、筒に溝を刻んで再生するタイプで「ろう管型」と呼ばれています。発明当初は、円筒に錫箔を巻いていたようです。このタイプの蓄音機・録音機の実機も展示されています。取材時間の都合で体験はできませんでしたが、実際に音を出せるものもあるそうです。
家具調の独特な外観はアンティークで大時代的ですが、オーディオの原点がここにあります。蓄音機は針の振動を、中に振動板が入っているサウンドボックスという部分で受け取り、この振動をラッパ型のホーンでより大きな音に変えて再生します。糸電話の仕組みと似ていて蓄音機の針が糸、コップの底が振動板、コップの周りがホーンに相当します。
蓄音機の再生では電気を使いませんが、現代のオーディオでも仕組みには共通点があります。録音時には空気の動きを振動板でとらえて電気信号に変え(マイク)、再生時にはこの電気信号を使って振動板で空気を震わせます(スピーカー)。
オーディオテクニカの担当者を取材して、現在のイヤホンやヘッドホンがどんな仕組みでできているのか、より詳しく聞いてみましょう。
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