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Xperia温故知新! 波瀾万丈な歴史を紐解く 第9回

95gで防水以外全部入り! 思いのままに操る快適さ「Xperia SX」

2018年07月03日 10時00分更新

文● 君国泰将 編集● ASCII編集部

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 日本でAndroidスマホといったら「Xperia」! というくらい、スマートフォンのブランドとして認知されている「Xperia」。常に最新の技術とスマホのトレンドを取り入れて業界の最先端を走るXperiaシリーズですが、その歴史は決して順風満帆ではありませんでした。これからのXperia、ひいてはスマートフォンの来し方行く末を、ソニー大好きライターの君国氏に写真とともに紐解いてもらう連載です(基本的に登場するのは国内で発売されたモデルのみです)。

 2012年の後半に「Xperia GX SO-04D」とともに登場した「Xperia SX SO-05D」。メインモデルともいえるXperia GXが大画面化の一途をたどる一方で、コンパクト&スリムデザイン需要も市場にあり、ちょうどその一年前にあたる「Xperia ray SO-03C」の後継機種となるのが、コンパクトでスマートなXperia SXです。

 ディスプレーサイズは3.7型(540×960ドット)と手に収まるほどの小ささ。直線的でシンプルなデザインでありながら、メタリックなシルバーラインが本体を4つに分割して、それが絶妙なアクセントになっています。

 実際には正面のディスプレーと、背面のバッテリーカバー、本体下部にアンテナが収まるという構造をそのままデザインに落とし込んだ結果として、この4ブロックデザインができ上がっています。背面のカメラレンズの周りにもクロスラインと同じカラーが輝きます。

 背面にあるメインカメラは約800万画素の裏面照射型CMOSセンサー“Exmor R for mobile”に、F2.4の明るいレンズを備え、手ブレ補正やノイズを抑えつつ、フルHD動画やスイングパノラマ撮影が可能。また、0.9秒でカメラを高速起動でき、撮影間隔約0.5秒で素早くシャッターを切れます。なお、フロントカメラは約31万画素。

 本体サイズは、約54×115×9.4mm。重量は約95gと、100gを切っているほどの軽さ。カラーバリエーションは、ブラック、ホワイト、ピンク、オレンジの4色展開でした。

 スペックは、プロセッサーにQualcomm Snapdragon MSM8260(1.5GHz、デュアルコア)、メモリーは1GB、内蔵ストレージは8GB。Xperia GXと比べると、プロセッサー&メモリーは同じですが、内蔵ストレージ容量は半分になりました。バッテリー容量は1500mAh。OSはAndroid 4.0を採用し、Wi-Fi(IEEE802.11g/b/n)、Bluetooth ver. 3.1に対応しています。

 この小ささで、国内スマホの必須機能、ワンセグ、おサイフケータイ、赤外線通信もついてます。通信方式はドコモの高速通信「Xi(クロッシィ)」に対応。通信速度が高速化し、受信時最大75Mbps、送信時最大25Mbpsが、一部エリアながら可能となったモデルでもありました。そのほか、家庭内の機器とワイヤレスでつながるDLNAや、MHLに対応したmicroUSB端子、モバイルWi-Fiルーターとして使える機能なども備わっています。

 音楽再生機能としては「WALKMANアプリ」を搭載。どちらかというと、本体のコンパクトさを活かして、ポータブルオーディオプレーヤーとしての活用シーンが多く、重低音や左右のバランスよく音が聴こえる「クリアステレオ」、迫力の大音量で楽しめる「xLOUD」、好みの音質に設定できる「マニュアルイコライザー」、バーチャルサラウンド技術(VPT)など、同社のオーディオプレーヤー「ウォークマン」を思わせる高機能です。

 また、「アルバムアプリ」では写真や動画の月別表示や地図上での撮影場所の表示、Facebookなどオンラインアルバムとの連携などが可能でした。

 残念ながら防水防塵機能はありませんでしたが、その代わり背面カバーをはずしてバッテリーの交換ができました。容量の少なさを、予備バッテリーを携行して補うといった使い方もできます。

 コンパクトモデルはおもに女性をターゲットにしていますが、この頃から複数台持ちするユーザーが増えてきたこともあり、大画面のスマホやタブレットと、この小さな「Xperia SX(SO-05D)」をといった使い分けとしての需要があったのです。

 そして、Xperia GX同様に背面に緑の目玉のSony Ericssonロゴが付いた最後のモデルとなったのでした。

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