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T教授の「戦略的衝動買い」 第488回

復刻で話題の“バナナフォン”「Nokia 8110 4G」を衝動買い

2018年07月04日 12時00分更新

文● T教授、撮影● T教授、編集●編集部ハシモト

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PCとのファイル共有も可能
地図やSNSも割り切れば使用できる

 PCに保存している動画や写真ファイルはドラッグ&ドロップで簡単にコピーや移動が可能。新バナナフォンの設定でUSB接続を「オン」にしてUSBケーブルでPCと接続すれば、PCから新バナナフォンはメディアプレーヤーとして認識され、内蔵本体メモリーもmicroSDカードも個体認識できる。

当然ながらマップもAndroidスマホ同様に表示できる。ちょっと再表示やスクロールが遅いが、たまになら実用ラインぎりぎりで使用可能だ

当然ながらマップもAndroidスマホ同様に表示できる。ちょっと再表示やスクロールが遅いが、たまになら実用ラインぎりぎりで使用可能だ

Googleカレンダーと完璧に連携してくれるので、筆者としては見られるだけで満足。スピードも問題ない

Googleカレンダーと完璧に連携してくれるので、筆者としては見られるだけで満足。スピードも問題ない

 Googleマップも普段のスマホと比べると、キビキビ感はほとんどなし。カレンダー機能は、ビューとチェックに重点を置くならそれほど遜色はないだろう。

 月/週/日で切り替えて見られ、メールと同じく日本語入力を考えないなら筆者的には十分だ。

Facebookもビューオンリーと「いいね!」ボタンを押すことに限定すれば快適だ。他力でローマ字カナ漢字変換アプリが登場の暁には初メッセージを書いてみたい

Facebookもビューオンリーと「いいね!」ボタンを押すことに限定すれば快適だ。他力でローマ字カナ漢字変換アプリが登場の暁には初メッセージを書いてみたい

 最後にFacebookだが、これもコメント入力を忘れてビューイングと「いいね!」ボタンだけと割り切れば快適だ。

ロワーマーケットに目を向けさせる
ユニークな1台

Nokia 8110 4Gは、人間工学を踏まえてデザインされたジョークのようなバナナフォンだ。上しか目指していないかのような昨今のスマホワールドに別の視点のヒントをくれるモデルであり、ロワーマーケットの拡大というメーカーの目と、ユーザーの別の視点がミートすれば爆発するかもしれない

Nokia 8110 4Gは、人間工学を踏まえてデザインされたジョークのようなバナナフォンだ。上しか目指していないかのような昨今のスマホワールドに別の視点のヒントをくれるモデルであり、ロワーマーケットの拡大というメーカーの目と、ユーザーの別の視点がミートすれば爆発するかもしれない

 筆者も含め、アプリで一般的なAndroidスマホと同じことができると、どうしてもパフォーマンスが気になり、そこに目が行ってしまう。そして、本来のちょっと便利で安い“なんちゃってスマホ”的なフィーチャーフォンの価値や意味を見失ってしまうきらいがある。

 本質的には、コストパフォーマンスをギリギリまで追い詰め、Googleワールドのアプリ資産やサービスの一部を活用できることで、高級市場にフォーカスし出したAndroidスマホのカバーしきれないロワーセグメントにリーチしようとしているプロダクトだ。

 相対的にリッチな環境にいる日本のユーザーから見ると、多くの部分で出っ張りへっこみが気になる商品でもある。

 しかし、すべての人がまったく同じアプリを使っているわけではないので、割り切って考えれば“なんちゃってAndroidスマホ”の入り込む隙はまだまだありそうだ。

 レジェンド感のあるユニークなデザイン性とミニマルなハードウェア、GoogleメールやFacebookがスマホと同じように利用できる環境なら、新しモノ好きの筆者なら十分使えそうな気がしてきている。

 しばらく海外では、HUAWEI P20 ProとNokia 8110 4Gというコンビネーションで使ってみようと思っている。国内メーカーがこの市場に参入するなら、アプリは“+メッセージ”オンリーなんてのもアリかもしれない。

T教授

今回の衝動買い

アイテム:Nokia 8110 4G

価格:79ユーロ(約1万円)で購入


T教授

 日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。
 T教授も関わるKOROBOCLで文具活用による「他力創発」を実験中。

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