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琵琶湖のほとりでパナの強みを見た:

パナソニックエアコン工場見学ホコリすごかったですレポ

2018年05月15日 11時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)

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●ホコリすごレポあらすじ

 パナソニックアプライアンス社のエアコン工場見学に行ってきた。同社製のエアコンは熱交換器にホコリをつきづらくする「ホコリレスコーティング」が強み。試験室では人為的に大量のホコリをつくってフィルターの汚れをチェックする、ホコリレスコーティングの要であるシリカ材の塗布にはロボットを使うなど、パナのホコリを感じる工場だった。

※外部配信は写真が最初の1枚だけとなります。割と長めのフォトレポになりますのでYahoo!ニュースなどでご覧の方はぜひASCII.jp本家をご覧ください

●琵琶湖のほとりでナショナル

昭和な外観。湯わかし器も作ってます

 家電アスキーの盛田ですこんにちは。気象庁によれば今年の夏は平年より暑いそうで、エアコン活躍は間違いなし。パナソニック家電部門アプライアンス社がエアコン製造技術の秘密を教えてくれるというので、夏に向けて大人の工場見学に行ってまいりました。工場やっほー。

 パナの国内エアコン工場は滋賀県南草津、琵琶湖のほとりにあります。東京ドーム約4個分、15万平方メートルという広大な敷地でエアコンをつくっています。2005年から中級品は中国で作っているため、南草津は高級品をつくる最強工場という位置づけ。工場で内製しているのは熱交換器、板金部品、樹脂部品。アルミ・鋼板などの原材料から組立完成までの一環生産にこだわっています。

 ロータリーコンプレッサーや可変バス熱交換器、センサー技術などのコア技術が強み。ちなみにパナのエアコンは家庭用だけでなく業務用大型空調もあり、東京ドームや京セラドームなどドーム球場に納入されているそうです。知らなかった。今年はパナソニック100周年ということで工場にはいろんな場所にナショナル坊やが飾られていました。かわいい。

ナショナル坊やがお出迎え

●Welcome toようこそ5大地獄

 はじめに見学したのは工場内の5大試験室。

 1. 40℃炎天下「サイクロ実験室」
 2. 32万回動作確認「信頼性試験室」
 3. ホコリ10年分「ホコリ試験室」
 4. つららもできる極寒仕様「低温試験室」
 5. 直射日光ギラギラ「環境試験室」

 試験されるエアコンの立場からすれば炎熱地獄に極寒地獄と5大地獄の様相を呈していますが、性能どおりの運転をするか確かめるには必要な拷問なのだそうです。

●炎熱地獄

 まずは40℃の炎天下を再現したサイクロ実験。酷暑環境でも適切に動作するか試験します。

 「室内でマイナス25℃から50℃までの気温を再現できるものです。今回は昨年島根県で39.3℃という最高気温が観測されましたが、これだけ暑くてもきちんと冷房できるのかを体感できます」

実験室は最大50℃に設定できます

島根県の最高気温に挑戦。個人的には挑みたくない

 説明を受け、部屋に入った瞬間「暑ーッ!!!」という声がもれました。当日の設定温度は43℃。島根県超えてるじゃないですか。設置されたサーマルカメラを見たところ室外機の周辺温度はさらに45℃まで上昇していました。金星では?(金星の表面温度は平均464℃です)

43℃の室内。室外機から熱風が

室外機周辺はなんと45℃に到達

 しかし壁の向こうでは室内機から涼しい風が出て室内温度が20℃に冷えています。室内機からは熱電対ケーブルが40本たれさがり、エアコン内の温度変化を測っていました。これが文明の利器かと実感しました。エアコンは健気です。

しかしエアコン効果で室内温度は20℃

温度をはかる熱電対が室内機に伸びる

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