学生と一緒に企画して分かった「イマ風の上質さ」とは?
新LAVIEは「ちょうどいい」がコンセプト、Better Basicを体現
NECパーソナルコンピュータは1月16日、都内で新製品発表会を開催。学生にフォーカスを当てたとする新モバイルノート「LAVIE Note Mobile」などをアピールした。
パソコン市場では、スペックだけではなかなか差別化できない現状がある。そんな中、本当に必要な製品は何かを改めて検討して企画した製品だ。パソコン使用の入り口である大学生にターゲットに据え、世界的に見てもパソコンの利用率が低い(特にパソコンを持ってない13~15歳の割合が極めて高い)日本の若年層のニーズにあったPCとは何かを考えたという。
コンセプトは「Better Basic」。かみ砕いて言えば「ちょうどいい」だ。学生にヒアリングした結果分かったのは、軽量性、コンパクト、見た目の良さという3つに、価格を加えた4つのポイントが欠けてはならないことだという。そのためにカバンに入るジャストA4サイズ、1kgを切る軽さ、持っていて恥ずかしくないが派手過ぎもしない見た目、手の届く価格という要素を満たす製品を企画した。
似たものではなく、ジャストミートすること、これが大事
こういうマシンが求められているのは当たり前に思えるが、発見したのは「これらの要素を満たす製品が市場にほとんど存在しない」という点だ。2017年に店頭のPOSデータに登録された約300種類の新機種のうちこの要素を満たすのはわずか12モデル。
これを通じて、グローバルのトレンドと日本のトレンドは似ているが少し違っているという仮説を得た。現在主流のモバイルノートというと「THIN&LIGHT」(薄く軽い)が典型。しかし、実際には日本で求められるのは「SMALL&LIGHT」と言うべき少し異なるアプローチではないかというものだ。
海外マシンが薄さを強調するのはデザイン性のため。一方で画面サイズは大きめで、満員電車での通勤・通学がある日本のような本当の意味での携帯性の高さは求めていない。似たような仕様や外観を持つ海外向けの製品では代替できないニーズがあるとNECPCは考えた。これが新LAVIE Note Mobileの出発点だ。
「パソコンに接する入口にいる大学生に対して、きちんとした製品を提供したいという動機があった。適切な製品がないのは、日本独自の事情があるため。LIGHT&SMALLという微妙な差を、汎用的なもので吸収して提供するのがいままでのやりかただったが、学生をスイートスポットして狙おうと思ったのが今回の企画。これで間に合うではなく、ジャストミートして、ちゃんとフィットしていると思ってもらえるようなものにするのが、NECPCとしてもチャレンジだった」(河島氏)
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