今日は湖池屋の「KOIKEYA PRIDE POTATO」シリーズの新商品、「インペリアルコンソメ」を食べます。11月20日から全国のコンビニエンスストアで発売されており、27日からはスーパーマーケットなどでも発売されます。価格は160円前後。内容量は60g。
湖池屋は2016年10月にはコーポレートブランドの統合を実施し、創業の原点である「株式会社湖池屋」として新たな一歩を踏み出すことになりました。その意気込みから生まれたともいえるのがKOIKEYA PRIDE POTATOシリーズ。第1弾の「魅惑の炙り和牛」と「松茸香る極みだし塩」が品薄になるほど人気を博したのも記憶に新しいところ。
今回はついに、ポテトチップスの人気者、コンソメ味に挑戦です。インペリアル(Imperial)は「特大の、上質の」といったような意味合いがあります。琥珀色に透き通った、最上級なコンソメスープの味わいをポテトチップスで再現したそうな。
なお湖池屋は「インペリアルな高揚感を伝えたい」との思いから、歌舞伎町商店街振興組合に協力を依頼。老舗ホストクラブ「愛本店」にて、元祖シャンパンタワーの生みの親という現役ホスト・流星さん指導のもと、「インペリコール」を開発。インペリアルコンソメがシャンパングラスに注がれる、かなりシュールな映像が公開されています。
それはともかくとして、インペリアルコンソメは、和牛、国産ホタテ、伊勢海老の凝縮した旨味に、3種の香味野菜と白ワインの風味をきかせ、じっくり煮詰めたようなコンソメスープの味わいをイメージしているといいます。
袋を開けると「おや!」と驚きます。確かにコンソメです。しっかりとしたコンソメの香りがします。
食べると、ははー、なるほど、とまた驚きます。和牛、ホタテ、伊勢海老、コンソメ。それぞれの味がちゃんと感じられます。びっくりします。ちょっと衝撃。
世間でいう“コンソメ味”は、ほとんど「コンソメスープ」の味ではなかったりします。しかし、これはひとくち食べればわかるぐらい、野菜コンソメの味です。ただしく「コンソメの味がするポテトチップス」です。ポテチの中で最高かどうかはわかりませんが、コンソメの味を再現したポテトチップスとしては暫定王者といってもよいでしょう。
一方で、“ポテチのコンソメ味”にはもっと安くて雑な風味を求めている人もいるかもしれません。そのテイストを求めてインペリアルコンソメを食べると、「確かになんだかいろいろな味がするけど、グッとこない」と感じられる可能性も高い。まあ、そのあたりは好き好きでしょう。
今回は編集部のポテトチップス好きということで、家電担当の盛田さんと、グルメ担当の盛田さんにも食べてもらいました。
盛田さん「7点です。野菜の味がするコンソメ感を個人的に高く評価しました。いわゆるコンソメ味とちがい、これはコンソメです。ただコンソメ味を期待して食べると『えっなにこれ』と肩透かしを食います。コーヒーとしてのおいしさを求めた結果、『味が薄い』と感じられてしまう缶コーヒーのような感覚です。品質を向上させた結果、本来の需要とのギャップが生まれることを『缶コーヒーギャップ』と言います。いま考えたんですけど」
ナベコさん「ちょっと意表を突かれました。コンソメ味のポテチって、あのちょっとジャンクな味わいが好き。でも、これは品のよいコンソメ。エビやホタテの味もするけど、私は、もっと舌の上でガツンとくる感じのコンソメが好きかな。お上品コンソメですね」
コンソメ味のポテチに関しては、あのいかにもポテトチップス、高カロリーでござい、という風情を求める人もいるはず。そう考えると、インペリアルコンソメはパンチに欠けるかもしれません。パンチに欠けるコンソメです。もっとも、インペリアルコンソメが目指したところは「コンソメ味のポテチ」ではなくて、「コンソメスープの味わい」なのですね。
湖池屋は、ポテトチップス上で、コンソメスープの忠実な再現を試みました。しかも、およそ160円という価格帯に収めつつ、成し遂げたのです。「日本のポテトチップスの老舗」たる矜持を感じられる、なかなか意欲的なポテトチップスでしょう。
モーダル小嶋
1986年生まれ。担当分野は「なるべく広く」のオールドルーキー。ショートコラム「MCコジマのカルチャー編集後記」ASCII倶楽部で好評連載中!
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