fFLAT5の「Aria Two」は同ブランド最新のトゥルーワイヤレスイヤフォン。振動板に古河電工のMCPETを使った独自のドライバーユニットを搭載するのが特徴で、同じドライバーを積んだ最初の機種「Aria One」は音質面でかなり印象が良かっただけに、気になる存在だ。
Aria Oneとの違いは、まず音声コーデックがSBC、aptXに加え、AACにも対応したこと。保護等級はIPX5からIP54となり、防塵性能をうたうようになったこと。そして見たとおり、デザインがまったく違う。
大手販売店のe☆イヤホンがAria Twoに付けた価格は1万8144円。Aria Oneよりも上位という設定。やっぱり気になるのは、Aria Oneとの音の違い。果たしてどんな製品に仕上がっているのだろう?
もともと違う用途目的で作られたMCPET
まずfFLAT5と、そのテクノロジーについておさらいをしておこう。fFLAT5は香港に本拠を置くSanwa Global Limitedのオーディオブランドで、日本国内では東祥インターナショナルが扱う。前述したとおりドライバーユニットの振動板として、古河電気工業の開発した超微細発泡光反射板「MCPET」を使うのが他社にないユニークな点。
MCPETはポリカーボネートを10μm以下の気泡で発泡させたシートで、光学特性の優秀さから、LED照明や液晶バックライトの反射板に利用されてきた。最近では剛性が高く軽量という特徴から、スピーカーユニットの振動板にも利用範囲を広げてきた。その応用例がfFLAT5の製品というわけ。
スペックは微妙に異なるようだが、新しいAria TwoにもAria Oneと同じ9mm口径のダイナミック型ドライバーが載っているようだ。再生周波数帯域は20Hz-18kHz、インピーダンス16Ω、最大入力10mW、音圧感度99dB(注:このスペック値は、ウェブと取扱説明書では記載された値が異なるため、国内代理店に問い合わせて得たもの)。