「クラウド接続」ウィザードを追加、今後ほかの機種にも搭載予定
ヤマハ「RTX1210」のAmazon VPC接続機能をInteropで見てきた
2017年06月09日 07時00分更新
ヤマハは6月6日、ギガアクセスVPNルーター「RTX1210」の最新版ファームウェアを公開し、Amazon VPCとのVPN接続設定ウィザードや「マルチポイントトンネル」などの機能を追加した。
そのRTX1210が「Interop Tokyo 2017」のSCSK/ヤマハブースで展示されていたので、その他の機種への搭載予定なども含め、ヤマハ 楽器・音響事業本部 音響事業統括部 SN事業推進部 国内営業グループ 主幹の平野尚志氏に詳しく聞いてみた。
Amazon VPCとの接続機能は、RTX1210の「かんたん設定」メニューに「クラウド接続」ウィザードとして追加された。AWSの管理画面から「アクセスキーID」「シークレットアクセスキー」「VPN ID」をコピー&ペーストし、接続するリージョンを選択するだけで接続できる。
平野氏の説明によると、これまでVPCへの接続設定は、ドキュメントに従ってコマンドラインで設定操作を行い、さらにAWSからダウンロードしたConfigファイルを登録する必要があった。今回、GUI画面から簡単に設定できるようになったことで、たとえばネットワークエンジニアを別途呼ばなくとも、回線工事の作業員が設定ができるようになる。
今回対応したのはAmazon VPCのみだが、将来的にはこの「クラウド接続」ウィザードで、他のクラウドへの対応もしていく予定だという。また、RTX1210以外の機種でも、LTE内蔵ルーター「NVR700W」や“X17”で、VPCへの接続設定機能を搭載していく予定だと述べた。
なお、今回のRTX1210ファームウェア最新版では「マルチポイントトンネル機能」も追加されている。この機能は「1:N」拠点間をVPN接続する際、「1:1」のVPN設定を複数回繰り返すことなく、ひとつの設定で接続を可能にする。これにより、たとえば本部と店舗をVPN接続しているときに、新規店舗が増えても本部側の設定を変更する必要がなく、設定ミスや他拠点への影響の発生を抑えるという。