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Astell&Kernの新フラッグシップ機が国内発表

高級ハイレゾ機の頂点を更新した「A&ultima SP1000」の魅力

2017年06月16日 11時00分更新

文● きゅう 編集●ASCII

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ド級プレーヤーAK380を凌駕する驚異的な性能と特性を持つ

 Astell&Kernのハイレゾプレーヤーは、第1世代機のAK100シリーズはWolfson製、第2世代のシリーズはCirrus Logic製、第3世代のAK300シリーズはAKM製とそれぞれ異なるメーカーのDACチップを採用してきた。第4世代のSP1000は引き続きAKM製のDACチップとなるが、世代が最新の「AK4497EQ」。これをデュアル搭載する。

AK380との違い

 DAC以外の進化ポイントとしては、8コアCPUの採用による基本性能のアップ、液晶タッチディスプレーの大画面化(5型/720×1280ドット)、外部接続端子の変更(Micro-USBからより高速なUSB 3.1 Type-Cに)などがある。

底面のUSB端子はUSB Type-Cとなった。外部出力用ピンには「AK-Ripper」など従来の周辺機器の一部が接続できるようにするとのこと

側面

 CPUの処理能力が向上したことで、起動時間が短縮。さらに転送速度は従来の倍となる最大10Mbps(理論値)となり、より高速なデータ転送が可能になったとする。バッテリーは急速充電可能で、2時間の充電で12時間連続再生できる。

 再生可能フォーマットはDSD256(最大11.2MHz)および384kHz/32bitのPCMでいずれもネイティブ再生に対応する。

 内蔵メモリーは256GBで、ほかにmicroSDカード(最大256GB)スロットも1基用意する。

 カタログスペック上の特性も改善している。出力が2.2Vrms(アンバランス)/3.9Vrms(バランス、無負荷時)、S/N比が120dB(アンバランス)/122dB(バランス)、THD+N(歪み率)が0.0005%(アンバランス)/0.0008%(バランス)と、AK380と比べても、進化を感じる数値だ。

 特にS/N比の改善幅が高い。高出力化・低ノイズ化によって、サウンドステージがより広く、セパレーションも改善した。なおバランス駆動時の歪み率は、AK380より劣る数値だが、これはアンプを高出力化した影響とのこと。

AK380との特性の比較

 外観では本体がだいぶ大きくなったことに加えて、音量調整用のダイヤルに電源ボタンの機能も持たせた「マルチファンクションホイールキー」を新たに採用した。これまでの機種では電源ボタンが上部にあったが、代わりにmicroSDカードスロットを配置し、ケースを付けた状態でカードの抜き差しができるようにした。

microSDカードの収納部分とイジェクトピン

 ただしプッシュしてカードを取り出す従来機とは異なり、カードの抜き差しにはイジェクト・ピンが必要となった。頻繁に抜き差しする用途にはあまり適さないかもしれない。

ダイヤル部分

音量調整時のGUIも「A」をかたどったデザインに

細かいが、上部のアイコンも「A」のデザインになっている

 AK380の特徴だった、超低ジッター200FsのVCXO Clockも引き続き採用。Wi-Fiを利用したネットワーク再生機能のAK CONNECT、USB-Audio出力、USB DAC再生、パラメトリックEQ、Groovers+を使った音源購入機能なども継承している。

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