カシオ計算機のアウトドアウォッチ「PRO TREK(プロ トレック)」ブランドから、初のスマートウォッチ「WSD-F20」が4月21日に発売される。すでに1月にラスベガスで開催された家電の見本市CESで発表展示され、3月にスイスで開催されたバーゼルワールドでも注目を集めた。
WSD-F20はAndroid Wear 2.0を採用、5気圧防水性能、MIL規格準拠、そして大きな特徴は「低消費電力GPSとオフラインで利用できるカラー地図」だ。(詳細なスペックや機能については、「カシオ「PRO TREK」初スマートウォッチはオフライン地図対応「WSD-F20」!」をご覧ください)
GPSとカラー地図はどんなシーンで有効なのかを検証するために、東東京を旧中川〜小名木川〜東京スカイツリー〜北十間川のコースをカヤックで移動した。
Android Wear 2.0なのに有機ELを使わない理由
筆者のようなスペック厨は、「Android Wear 2.0プリインストールのスマートウォッチなのに、なぜAMOLED(アクティブマトリクス式有機EL)を採用しなかったか?」が、真っ先に気になるのではないでしょうか? そ・れ・は、カシオ初のスマートウォッチ「WSD-F10」を踏襲し、モノクロ液晶とカラー液晶を重ねた二層構造ディスプレイを採用したため、とのこと。
通常は太陽光下でも見やすいモノクロ液晶で時刻を表示し、手首を傾けるとカラー液晶に変化し地図や計測情報、アプリを表示するという、省電力と屋外利用を考慮したため。また、AMOLEDディスプレーは太陽光下では視認性がよろしくないという、欠点もある。
地図間の移動は「指タッチ」と「ボタン」の二刀流
WSD-F20は、スマホを経由することなく本体に地図をダウンロードすることができる。行き先の地図を事前にWSD-F20上にダウンロードすれば、GPS情報と連動することでオフラインでも、地図上に取得した位置情報を表示してくれる。
カヤックなどで、手が水に濡れたときはボタン操作で地図を拡大縮小し、通常時はディスプレーをつまんだり伸ばしたり、ピンチ操作できるなど、使い勝手は良好。ボタンは大きめなので、手袋を付けていても押し間違いなく操作できる。
地図上に目印を付けられる!
カシオの独自仕様「ロケーションメモリー」は、特定の地点を記録できる。マークのデザインは約30種類と豊富。地図を縮小表示したときに、マークデザインの違いで目印を付けた理由がわかるので便利だ。
また、電波圏内でスマホと接続することで、音声メモがテキスト化され地図上にメモを残すことができる。正直、スマートウォッチの画面サイズで文字を入力しようとすると面倒だが、音声入力の精度は良好なのでストレスなくメモができる。