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VMware Cloud on AWSとCross-Cloud Servicesの強烈なデモが披露

クロスクラウドへの本気度が伝わったvFORUM 2016の基調講演

2016年11月09日 07時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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AWSならではのサービスを活かしたElastic DRSのデモ

 続いて野崎氏は、デンバーにあるオンプレミスのワークロードをAWSにマイグレーションするデモを披露した。とはいえ、利用するのはvCenterで使い慣れたvMotionのウィザードそのもの。マイグレーションするリソース(コンピュートとストレージ)を選択し、宛先としてAWS上のオレゴンリージョンを選択。移行先のストレージとネットワークを選べば、vMotionが開始される。アプリケーションやコードの変更なしで、ワークロードがAWSに移行される。こうしたクラウド間のvMotionは、オンプレミスのデータセンターとAWSをDirect Connectによって直結し、両サイトのvCenter同士をリンク。NSXでつなげることで実現しているという。

移行するリソースを選択中。通常のvMotionのウィザードでAWSへのマイグレーションが可能に

 3つ目のデモは、Elastic DRS(Distributed Resource Scheduling)。DRSはクラスター内で負荷の高くなったハードウェアのVMを自動的にvMotionさせる機能だ。これにより、クラスター内の負荷を一定に保ち、安定したパフォーマンスを実現するという。

 野崎氏は、リソース不足が著しく、クラスター内にすでにvMotion先がないという状態を解消すべく、Elastic DRSのデモを披露する。Elastic DRSの機能をオンにすると、負荷のかかったクラスターに対してホストの追加が行なわれ、自動的にマイグレートが開始される。AWSの拡張性を活かし、高負荷に対処することが可能になるわけだ。

 AWSをフル活用した独自のサービスは今後も追加される予定。野崎氏は「これこそがIT部門の方が求める自由とコントロールを両方もたらすソリューションであると、われわれは確信しています」と述べ、舞台から降りた。

VMware Cloud on AWSのコンポーネント

マルチクラウドでコスト分析、トラフィックやセキュリティポリシーの管理が可能に

 続いて披露されたのは、複数のクラウドをまたいで統合管理できるSaaSであるVMware Cross-Cloud Servicesの説明とデモだ。

 ゲルシンガー氏は、クラウドの利用が増すと共に、管理の複雑さも問題になってきている現状を指摘。「みなさんは複数のクラウドの統合管理をどのようにやりますか? コスト分析や利用の統計をどのようにとりますか? ネットワークのポリシーやセキュリティのガイドラインに従ってますか? 一貫した管理ができますか? サイロごとでツールが違っているのではないですか?」と聴衆に問いかける。

クロスクラウドの問題点

 こうしたクロスクラウドの課題を解消するのがVMware Cross-Cloud Services。ゲルシンガー氏の紹介で、デモを披露したのは、米ヴイエムウェアのネットワーキング セキュリティ部門 プロダクト担当副社長であるミリン・デサイー氏だ。

米ヴイエムウェア ネットワーキング セキュリティ部門 プロダクト担当副社長 ミリン・デサイー氏

 VMware Cross-Cloud Servicesにログインすると、AWSやMicrosoft Azure、Google Cloudなどのパブリッククラウド、プライベートクラウドがカタログとして表示される。アカウント情報を入力すると、課金情報やリソースなどが一覧表示され、クラウドごと、インスタンスごと、アプリケーションごとにソートできる。過去にも同様のコンセプトを持ったサービスはあったが、複数のサービスが見やすいデザインになっている。

複数のクラウドのリソースを比較し、コスト分析できる

 また、ヴイエムウェアが買収したArkin独特のグラフでトラフィック分析もでき、アプリケーションやDB、Webなどの各レイヤーで、どれだけのトラフィックが入ってくるか視覚的に確認できる。直接インターネットにつながっているトラフィックについてはセキュリティ上で危険がないか、監視することも可能だ。

同社が買収したArkin Netの可視化プラットフォームでトラフィックをグラフ化

 デザイー氏は、「まずユーザーやIT部門がすべてのインベントリをディスカバリできる。さらにインベントリの動きを監視し、対策や監査が必要なものを調べられる。また、コストがどれくらいかかっているのか、将来的にどれくらいかかりそうかを見ることができる。非常にパワフルだ」とVMware Cross-Cloud Servicesについてアピールする。

 また、デザイー氏がNSXのデプロイもデモで披露する。GUI上でNSXを有効化すると、NSXゲートウェイが起動し、VPC内のインスタンスにおいて柔軟なIPアドレス管理が可能になる。さらにポリシーエディタで暗号化をオンにすると、トラフィックの暗号化も実現される。VMware Cross-Cloud Servicesを使うことで、複数のパブリッククラウドにおいて、ネットワークの柔軟性と一貫したセキュリティポリシーを確保することが可能になるわけだ。

 最後、デサイー氏は、Azureのマシンイメージを変換し、AWSの別リージョンに展開するデモを披露。「すでに持っているスキルセットを活かすことができ、お客様が走らせたい場所でアプリケーションを動作させることができる。オンプレミスでも、vCloudパートナーでも、AWSやAzureでも問題ない」とマルチクラウドでの可搬性についてもアピールした。

 基調講演の後半では、昨年と同じく国内でのユーザー事例も披露。大和総研 専務取締役の野村博之氏がNSXベースの次世代ネットワーク、東レシステムセンター代表取締役社長の田邊裕久氏が2020年に向けたハイブリッドクラウド戦略、ドコモ・システムズ クラウド事業部クラウド開発部部長の井尻周作氏がVDIを活用したクラウド型企業情報システム「dDREAMS」についてそれぞれ説明。エンタープライズにおいても、仮想化とクラウド化が着実に進展していることがアピールされた。vForum 2016は9日も開催され、数多くのセッションや展示が行なわれる。

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