10月19日からは「ダブル炊餃子鍋」などの新メニューも登場
居酒屋「塚田農場」の地鶏がレアでもおいしく食べられる理由
2016年10月14日 17時00分更新
文● 吉田ヒロ
加工センターで部位に分けられた鶏肉はどんな料理になる?
ここで気になるのが吊し切りにして部位に分けられた鶏肉の行く末。加工センターでは、使われる料理別にカットされていきます。
小分けにされたもも肉などはじとっこ炭火焼(中、1220円)に使われます。じとっこ炭火焼には、もも肉以外に胸肉や手羽などの部位も入っています
もも肉は「鶏とアボカドの山わさび醤油」(480円)などにも使われています
ささみは「塚田流ミックス盛り」(780円)や「めんたい鶏春巻き」(600円)などに使われています。ミックス盛りにはほかにも、鶏胸肉や馬刺しなどが入っています
こちらは手羽元。「手羽唐」(300円)などに使われています
手羽先は「つかチキ」(300円)などに使われています
レバーは「じとっこれば炭火焼き」(480円)や「ればテキ」(680円)などに使われています
鶏ガラは「炊餃子」(1人前850円、2人前からオーダー可能)などのスープに
鶏の首の部分はせせりと呼ばれる部位です。昨年の期間限定メニューで「じとっこせせりのたれ焼き」などがありました
こにく(せせり)はよく運動する部位のため歯ごたえもあるため、一部はミンチ状にして「じとっこソーセージ 焼チーズフォンデュ」(760円)のソーセージの材料として使われます
内臓加工ルームでは鶏皮も処理されます。こちらは「鶏皮ポン酢」(480円)などに使われます
コチラは砂肝です。みやざき地頭鶏は鶏舎の地面を結構突っつくため、小石などが混ざっていることも多くしっかりと洗浄して洗い出します。「砂肝唐揚げ」(580円)などに使われます
加工センターでは、食肉の加工だけでなく、塚田農場全業態でおなじみの壺味噌も製造されています。創業当初は、大きな寸胴鍋に味噌と薬味などを入れて巨大なしゃもじ状の器具で混ぜていたそうです。魔女が壺で不老不死の薬を調合しているイメージですかね。しかし現在では、市販されているドリルドライバーなどの工具をカスタムチューンした専用器具で混ぜていました。
写真ではわかりづらいですが、工具をカスタムチューンした攪拌機で味噌を混ぜています
レシピどおりに具材を順場に入れてさらに攪拌。ショウガやニンニク、大葉などが入っています
完成した壺味噌は別室で寝かされたあとに、パック詰めされて出荷されます
さて、今回の宮崎取材では、雛センター、養鶏場、処理センター、加工センターを回ったわけですが、雛センターと加工センターには見慣れない石のオブジェが必ず設置されていました。この石のオブジェはなにかというと、もちろん地鶏の慰霊碑。雛センターでは親鶏、加工センターではみやざき地頭鶏の命を奪うことから設置されているとのこと。朝礼などでは必ず手を合わせるそうです。
「鶏魂碑」と刻まれた慰霊碑。裏側には、地頭鶏ランド日南の社長である近藤克明氏と、西都加工センターの初代センター長の小牧寛法氏の名前が刻まれています
卵を産ませるところから、孵化、養鶏、加工までをひととおり見学して感じたのは、「じとっこ炭火焼」や「じとっこたたき」などは残してはいけないということ。塚田農場では、じとっこ炭火焼が少し残っているとおろしポン酢などを持ってきてくれることがありますが、これは残さずに食べてほしいという想いからだそうです。じとっこ炭火焼の鉄板でじとっこライスを作ってくれるのも、脂まできちんと食べてほしいからとのこと。残さず食べることの重要性を改めて考えさせられました。
ということでみなさん、鶏肉を食べましょう。