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基調講演でJAL、トヨタ、パナソニック、JR東日本など紹介、さらにコグニティブサービスのデモも

デジタル変革の先進企業、国内事例を紹介「Microsoft Foresight」

2016年09月07日 07時00分更新

文● 大河原克行 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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日本MSが注力する「コグニティブサービス」のデモも披露

 続いて平野社長が紹介したのは、Azureで提供している「Microsoft Cognitive Services」だ。現在、視覚認識サービス、音声認識サービス、言語理解サービス、知識サービス、検索サービスなど、22のサービスAPIを提供。あらかじめ用意されたAPIを使うことで「誰でもAIのパワーを活用することができる」と平野社長は説明する。

日本MSが今年度注力しているものの1つ、コグニティブ

 このコグニティブサービスの活用例を、日本マイクロソフト 業務執行役員 エバンジェリストの西脇資哲氏がデモストレーションした。視覚認識サービスを使ったアプリでは、スマホのカメラで来店客の顔を撮影すると、年齢や性別を推測するだけでなく、現在の感情まで分析してくれる。ショップ店員のウェアラブル端末に組み込むことで、その客の来店回数、プロフィールなどをリアルタイムに把握できるようになる。ロイヤルカスタマー(お得意様)であれば、すぐさま手厚い対応に切り替えられる、というわけだ。

西脇氏のデモでは平野社長が“実験台”に。リピーター率の高いお得意様のようだ

 導入顧客として、東京サマーランドの事例が紹介された。東京サマーランドでは、コグニティブサービスを活用してスタッフの接客数を把握。さらに「笑顔の客」の比率がどれだけ高いかを分析しているという。

「コア事業におけるイノベーションが重要」JR東日本が語るデジタル変革

 デジタルトランスフォーメーションに取り組む顧客企業として、東日本旅客鉄道(JR東日本)の小縣方樹取締役副会長もゲスト登壇した。JR東日本では、歴史ある鉄道事業だけでなく、さらにその先の“Mobility as a Service”を念頭に、ビジネスイノベーションを推進しているという。

東日本旅客鉄道(JR東日本)の小縣方樹取締役副会長(右)

 「JR東日本では鉄道事業が3分の2を占め、ビジネスモデルは144年間、変わっていない」「我々自らのイノベーションに続いて、他の交通機関全体との連携、あるいはカーシェアリングなどとの連携によって、出発点から目的地にまで心地よく、できるだけ早く到達できるようにすることに取り組んでいる。これからは“Mobility as a Service”が重要になる」(JR東日本 小縣氏)

 さらに、「イノベーションとグローバリゼーションは必ず連携する」「イノベーションとデジタルトランスフォーメーションは表裏一体である」といったメッセージを聴衆に訴えた。

 「事業のコアとなる部分で常にイノベーションを続けておかないと、ほかのイノベーションにつながらない。新幹線のスピードを275kmから320kmに引き上げたことで、当初は考えていなかった海外新幹線の事業につながった」(小縣氏)

小縣氏は、コア事業における経営革新(イノベーション)の推進が重要であることを強調し、それがJR東日本において成功につながった事例を紹介した

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