このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

約1年かけたアプリ作成画面の開発の舞台裏を披露

kintoneでこだわりまくるデザインとアクセシビリティとは?

2016年08月03日 07時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

8月2日、サイボウズはkintoneのUI/UXの改善に関する技術説明会を開催した。事業部門の支持が厚いkintoneが目指すデザインのコンセプトや、1年かかったkintoneのアプリ作成画面開発の舞台裏などが披露された。

参加型のシステム開発にはデザインが重要

 冒頭、登壇したサイボウズ kintoneプロダクトマネージャーの伊佐政隆氏は、kintoneビジネスの概況やデザインへの投資の重要性について説明した。

サイボウズ kintoneプロダクトマネージャー 伊佐政隆氏

 創業以来、20年近くに渡ってチームワークの向上に寄与するグループウェアを追求してきたサイボウズ。「チームあるところにサイボウズあり」をテーマに売り上げや利益ではなく、利用者数にこだわり、グローバルで使われる製品・サービスを目指している。こうしたサイボウズの戦略製品であるkintoneにおいて、デザインを重視するのはなぜか? これはひとえにkintoneのメインのユーザーが専門知識を持たない事業部門だからにほかならない。実際、契約部門の8割は情シス以外の事業部門系で占めており、プログラミングなどの専門知識を持っていないユーザー層が浮かび上がってくる。

契約部門の約8割は事業部門

 これに対してファストSIを志向するkintoneでは、部品をドラッグ&ドロップで配置し、コーディングなしでアプリを開発することが可能だ。そのため、ユーザーは自身でシステムを開発し、スピーディに課題解決にたどり着くことができる。伊佐氏は、「初心者でもとっかかりやすくするためにはデザインは重要」と指摘する。

 一方で、プログラマー向けには豊富なAPIを用意しており、画面のカスタマイズやシステム連携も容易に実現できる。こうした開発者を支えるcybozu.com developer networkの登録数も4900名を超え、kintoneの勉強会であるkintone cafeも28支部・99回に登った。こうした事業部門の熱い支持と開発者のエンゲージにより、kintoneの契約社数は4500社を突破。「今までに生まれたアプリは24万以上。毎日700個以上のアプリが生まれている」(伊佐氏)という状況になっている。

開発者向けにはAPIを用意。画面開発や機能追加、データ連携、プラグインまでさまざま

 伊佐氏は、こうしたkintoneでのシステム開発を「丸投げ型から参加型へ」というキーフレーズで表現する。顧客自体ができることころは、コーディングレス・ドラッグ&ドロップでの自前開発。そして、スピードを優先し、要件定義書なしで、小さい開発を繰り返すというクラウド時代の新しいシステム開発の姿だ。

デザイングループが重視したプロトライピングや情報共有

 続いて登壇したサイボウズ デザイングループ マネージャー柴田哲史氏は、サイボウズのデザイングループやkintoneのデザイン改善について説明した。

サイボウズ デザイングループ マネージャー柴田哲史氏

 柴田氏はマイクロソフトの調布技術センターで、WordやOutlookのユーザビリティを改善してきたという経験を持つ。そんな柴田氏がマネージャーを務めるサイボウズのデザイングループはグローバル開発本部のプロダクトマーケティング部に所属し、現在の人員は11名。このうち3割がkintoneを担当しているという。デザインのみならずリサーチにもフォーカスしており、グローバルにおいてもユニバーサルな使い勝手を目指しているという。

 デザイングループでは「Good Team」「Good Idea」「Good Prototype」をコンセプトに、情報共有やフィードバック、プロトタイピングの重視を進めてきた。基本的には開発の前工程にあたるプランニングを重視し、ユーザーの声を実装前に取り込む意図があるという。

プランニングとデザインのフロー

 具体的には、チーム内でTwitterのような「分報」を導入したほか、スローガンやデザインプロセスなどの理想をチームで共有。また、アイデア創出のため、マイクロソフトやアドビなどを訪問したり、ワークショップなどを開催。さらに、プロトタイプ制作を重視し、さまざまなツールを使ってアイデアをすぐに形にするとともに、ユーザーのヒアリングやユーザビリティテストを強化したという。

社内でワークショップを開催し、社員からのアイデアを募集

前へ 1 2 次へ