回転式スイッチで簡単にオーバークロックできる
「GAME BOOST」
X99A GAMING PRO CARBONには、ゲーミングマザーのハイエンドモデルらしく、数多くの機能が搭載されているが、その中でもユニークで便利な機能が簡単にCPUのオーバークロックを行なえる「GAME BOOST」である。
電源スイッチやリセットボタンの横にある赤いノブがGAME BOOST Knobと呼ばれるスイッチであり、昔のアナログテレビのダイヤルのように45度ずつ回せるようになっている。
回す角度によって、ステージ0、ステージ1、ステージ2、ステージ4、ステージ6、ステージ8、ステージ10、ステージ11の8種類のステージを選べるが、ステージ0はGAME BOOST無効(定格動作)となるので、7段階のオーバークロック設定が可能である。
このオーバークロックは、Turbo Boostテクノロジー適用時の最大クロックを引き上げるもので、それぞれのステージで設定される最大クロックは、搭載CPUによって決まっている。
具体的なクロックはマニュアルに記載されているが、例えば、Core i7-5960X(定格Turbo Boostクロックは3.5GHz)を搭載した場合は、ステージ1が3.7GHz、2が3.8GHz、4が4.0GHz、6が4.2GHz、8が4.4GHz、10が4.6GHz、11が4.8GHzとなる。
なお、GAME BOOST機能は、GAME BOOST Knobでの設定以外に、BIOS(UEFI)セットアップ画面からの設定も可能であり、どちらの設定を有効にするかもBIOSセットアップ画面で選べる。
GAME BOOST Knobが有効になっている場合は、GAME BOOST Knobの隣にあるLEDが赤色に点灯し、BIOSセットアップ画面からの設定が有効になっている場合は、LEDが白色に点灯する。
ギリギリまでオーバークロック設定を攻めたい場合は、BIOSセットアップ画面や専用ユーティリティーで1MHz刻みでベースクロックを変更したり、供給電圧を変更したりするのが基本だが、そこまでこだわらず、気軽にオーバークロックを試したいという人には便利な機能だ。
1677万色から発光色を選べる
Mystic Light LED
ゲーミングPC用ケースは、サイドパネルが透明で、内部が見えるようになっているものが多く、ファンやビデオカードなども、LEDによって鮮やかにライトアップされる、いわゆる光物に人気がある。
ゲーミングマザーボードも数年前からLEDを内蔵する製品が増えてきたが、X99A GAMING PRO CARBONはそのトレンドを究極まで進化させた製品でもある。多くの場所にフルカラーLEDが搭載されており、「Mystic Light LED」と呼ばれる機能により、その発光色や発光パターンを自由に制御できることがウリだ。
LEDは、ロゴ周り、電源回路周り、オーディオ回路周り、PCI Expressスロット周りの4ヵ所に搭載されており、すべてのLEDを同じ発光色で点灯させることはもちろん、4ヵ所をそれぞれ別々の発光色に設定することも可能だ。
Mystic Light LEDの設定は、ゲームに関するさまざまな設定が可能なユーティリティー「MSI GAMING App」を利用する。
発光色は1677万色から選べ、発光パターンは常時点灯以外に、「呼吸」「フラッシュ」「ダブルフラッシュ」「マーキー」「Meteor」「積み重ね」「虹色」「Lightning」「ランダム」「CPU Temperature」から選べる。
サウンドにあわせてLEDを点灯させることも可能で、その光らせ方も曲調にあわせて「POP」「RAP」「JAZZ」「Play」「Movie」が用意されている。実際にいろいろなパターンで点灯させてみたが、その点灯は非常に美しく、目を奪われるほどだ。
LEDを多数搭載したゲーミングマザーボードでも、発光色は赤のみで変えられない製品もあるなか、自分の好きな発光色を選べるX99A GAMING PRO CARBONは、より目立つゲーミングPCを作りたいという人にも最適であろう。