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第2世代のオールフラッシュアレイで「クラウド的アプローチ」を実現

10PBを1人で管理!ティントリ、「VMスケールアウト」を提供へ

2016年06月07日 07時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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6月6日、ティントリジャパンは第2世代のオールフラッシュアレイ「Tintri VMstore T5000オールフラッシュアレイ」を発表した。新たに3D NANDを導入すると共に、容量拡張オプションを提供。ノード増加により、容量と性能を拡大する「VMスケールアウト」の機能を追加した。

容量拡張オプションで単一筐体の容量追加を実現

 冒頭、発表会に登壇したティントリジャパンの河野通明氏は、日本法人設立以来4年間ビジネスを進めてきた中で把握してきた、IT部門のニーズについて言及。どこでなにが起こっていくかリアルタイムに確認する「見える化」、仮想マシンを高速かつ安定して動作させる「パフォーマンス」、急激な成長にも対応できる「クラウド的アプローチ」にあると指摘する。

ティントリジャパン 職務執行社長 河野通明氏

 こうしたニーズに対して、Tintri VMstoreではVM単位で見える化やQoSを実現できるほか、今回スケールアウトに対する新機能「VMスケールアウト」を追加し、クラウド的アプローチも満たせるとした。

 従来のスケールアウトはデータブロックを機械的に分散してしまうため、仮想マシンのファイルがあらゆるノードに分散してしまう。これにより仮想マシンのファイルがあらゆるノードに分散されてしまい、適切な筐体に仮想マシンのファイルが配置されないという課題がある。また、LUNやボリュームの設計といた面倒な作業は已然として必要になる。

従来型のスケールアウトの課題

 今回発表された第2世代のTintri VMstore T5000は新たに3D NANDフラッシュSSDを採用し、従来に比べて最大4倍の容量を実現。また、筐体内での容量拡張オプションを用意し、無停止・ワンクリックで容量を増やすことが可能になる。単一筐体において、エントリのT5040では17TBから最大77TBに、ハイエンドモデルのT5080は69TBから最大308TBまで拡張できるという。

Tintri VMstore T5000シリーズと不揮発性メモリNVDIMM

3D NAND型のフラッシュはサムスン製

VMのファイルを各ノードに自動分散

 こうしたハードウェア面での拡張に加え、複数ノードで仮想化環境に最適な拡張性を実現したのが冒頭に紹介されたVMスケールアウトになる。Tintri OSに搭載されるVMスケールアウトでは、ノードを追加する際にストレージプールを自動的に拡張し、ストレージプール内のワークロードを分析し、VMの配置を最適化することが可能だ。

ストレージプールを拡張し、VMの配置を最適化するVMスケールアウト

 ノードの追加や削除も容易で、最大で32ノード(T5080の場合)まで拡張できる。容量面では10PB、性能面では640万IOPSでのスケールアウトが可能になる。QoS設定やデータ保護、スナップショットなどは完全に保持されるため、手間なく容量を増やし、性能も最適化されるという。ハイブリッドを含む、新旧すべてのVMstoreを混在させることも可能だ。

 容量拡張オプションにより、VM単位での容量を増やすことが可能になるほか、VMスケールアウトではVM数自体の増加にも対応できる。また、ノードごとの接続が疎結合のため、構成が柔軟。容量や性能を拡張するだけではなく、アプリケーションとVMに最適なスケールアウトを提供するという。なお、VMスケールアウトを利用するには、最新のTintri OS4.2のほか、ハイブリッドアレイを含むTintri VMstore、そしてTintri Global Center(TGC)アドバンスドが必要になる。当初はVMwareとHyper-Vに対応する。

従来のスケールアウト、スケールアップとテイントリの違い

 河野氏は、「10PB、16万VMを1人の管理者が管理できる。実際、1社で弊社製品を75台を用いている会社があり、ここでは5万VMを作っては消し、作っては消しを繰り返している」と拡張性や柔軟性をアピールした。

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