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悪いことはできませんね…… 「第20回 サイバー犯罪に関する白浜シンポジウム」レポート

警察関係者の集うイベントでサイバー犯罪捜査ツールを見てきた

2016年05月23日 12時30分更新

文● 谷崎朋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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おそらく国内唯一、警察関係者向けのオープンなシンポジウム

 2016年5月19日から3日間、和歌山県の南紀白浜で「サイバー犯罪に関する白浜シンポジウム」が開催された。今後増えるであろうサイバー犯罪に備え、情報セキュリティ専門家との「知の交換」を行い、迅速な捜査と事件解決を目指す。和歌山県警の旗振りの下で始まった同シンポジウムは、今年で20回目を迎える。

全国の警察関係者が熱心に講演に耳を傾けるメイン会場。ちなみに今回のテーマは「サイバー犯罪 温故知新」だそうだ

 参加者は、全国の警察関係者、セキュリティベンダーを中心とした民間企業、自治体関係者など。今年は参加申し込み受付開始からわずか2日で満席とほぼ“瞬殺”で、前年の約400名を大幅に上回る500名近くが参加した。講演や企業展示のほか、交流を楽しむナイトセッション、インシデントレスポンス能力を競う学生対象の「情報危機管理コンテスト」など、濃厚で盛りだくさんの3日間だ。

和歌山県警本部長の直江利克氏が挨拶に登壇

 特筆すべきは、やはり警察の捜査活動にフォーカスされたコンテンツが多く用意されていることだろう。たとえば、警察関係者のみ参加できる「セキュリティ道場」というワークショップでは、フォレンジック(デジタル捜査)技術の基礎を習得する「入門編」、ツールなどを使った演習を体験する「実践編」に分かれており、初動捜査における電磁的記録媒体の証拠保全テクニックを身につけることができる。

南国テイスト溢れる楽しげな白浜シンポジウムのロゴだが、内容は完全にプロ向け

フォレンジック(デジタル捜査)技術の基礎を習得するワークショップの会場

FBI vs. アップルの“あの製品”も、現場の声が反映されたデジタル捜査製品いろいろ

 また、会場内の企業ブースではサイバー犯罪捜査向けのソリューションが多く展示されていた。

犯罪捜査関連の製品がずらりと並ぶ企業ブースの一角

 たとえば、FBIとアップルとの間に起きた“iPhoneロック解除問題”で一躍有名になった「Cellebrite/UFED」は、携帯電話やスマートフォンなどのデバイス内に記録されたデータを抽出する、サン電子が買収したイスラエル企業・セルブライトの主力製品だ。

 スマートフォンでファイルを削除した場合、OS側からは見えなくなるが、実際はストレージにデータ実体が残っている。同製品は、こうした「消えた」データも漏れなく抽出する。特に同社は日本に開発部隊があり、古いガラケー機種も含めて検証しているので、「全メーカー全機種に対応。取り出せないデータはない」(担当者)という。各国の警察/法執行機関はもちろんのこと、軍や諜報機関などでも活用されている。

1世代前の「Cellebrite/UFED」。最新版はラバー製カバーで本体の耐久性をさらに強化しているとか

対応デバイスメーカー。ほぼすべて網羅していると言っていい

 同ツールで抽出したデータは、「UFED Logical Analyzer」でオーディオ、アプリ、チャット、クッキー、電子メールなど詳細な項目から深堀りし、レポートを作成できる。次の写真は、スマートフォンの操作履歴を時系列で一覧表示したものだ。

通話、メール、メッセージ、Web閲覧まで操作履歴がずらりと表示された。「スマートフォンで行った操作は、すべて見えると思ってほしい」(担当者)

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