アップルが4月19日に突然発表したSkylake搭載の12インチMacBook。2015年のPC業界に衝撃をもたらした、あのMacBookの後継モデルだけあって、新色のローズゴールドとともに注目が高まっています。
今回、実機を評価する機会を得たので、さっそく第一印象をお届けしたいと思います。
思ったより「ピンク」じゃなかったローズゴールド
新色のローズゴールドをWebサイトなどの写真で見ると、いかにも「ピンク」という色合いです。iPhoneなどのローズゴールドと同じく、蛍光灯の下で見ると、たしかにピンク色です。
筆者は男性のため、評価用の機材がローズゴールドだと知ったときは、「外で使うのはちょっと恥ずかしいな」と思ったものでした。
ちょっと周囲の目を気にしつつカフェに持ち込んでみたところ、白熱電球のような暖色系の照明の場合、もっと落ち着いた色合いに見えることが分かりました。金属的な質感も相まって、男性でも違和感のない色合いです。
さらにMacBookでは、画面周囲のベゼルやキーボードはブラックであり、iPhoneやiPadのホワイトとの組み合わせとは異なります。こうなると、充電用のケーブルやアダプターもブラックが良いのではないかと思えてきます。
全体的に使用感は向上したものの、基本的な性格は同じ
Skylakeを搭載したことで、使用感はどのように変わったのでしょうか。前モデルと比較して全体的に快適になっており、発熱も控えめという印象です。
具体的には、前モデルではアプリのインストール時に引っかかりが多く、MacBook Proより明らかに時間がかかることがありました。しかし新モデルではストレージが高速化されたこともあり、明らかにスムーズになっています。
また、Core MというCPUは一般に想像されているよりもずっと速く、サクサク動作するという点は前モデル同様です。その一方で冷却ファンがないために、負荷をかけ続けるとCPUの温度がじわじわと上がり、動きがもっさりしてくる点も基本的には変わっていません。
問題は、この「負荷をかけ続ける」とはどれくらいの作業を指すのか、という点です。動画を全画面再生するとか、クラウドで大量のファイルを同期するといった場合はもちろんのこと、Webブラウザーで多数のタブを開きながら日本語をどんどん打ち込んでいくような作業でも、意外とCPUを使うのです。
ストロークの浅いキーボードや、他のMacBookより大きくすべすべしたトラックパッドも、前モデルと変わっていません。特にキーボードは、一度慣れてしまうと独特の快感を得られるようになり、ブヨブヨしたキータッチのMacBook Proには戻れないほどです。
1台でなんでもしたい人は「Skylake搭載のMacBook Pro」待ち
このように新しいMacBookは、モバイルでやりたいことが決まっている人や、拠点に戻ればいつでも高性能なマシンを使える人にとって、最高に魅力的なモバイルPCといえます。
たしかに世の中には、MacBookよりも軽いPC、タブレットとしても使えるPC、安いPCがいくらでも存在します。しかし使っているときに気持ち悪いと感じる部分がほとんどない、総合的な使用感の高さがMacBookのいいところです。
一方で、筆者のように常に1台のノートPCで仕事をするスタイルだと、新MacBookはパフォーマンス面で心許なく感じることも事実です。いつどんな仕事を依頼されるか、あるいはいつどんな仕事を思いつくか分からないという仕事柄、マシンパワーにはなるべく余裕があってほしいと思っています。
そういう人にとっては、Skylakeの搭載が期待されるMacBook Proの新モデルを待つのが得策になるでしょう。
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