UAEのオタク事情を直撃インタビュー!
ドバイでガンプラを販売するOTAKUMEの代表カイス・セドキ氏と、日本人スタッフの蜷川美峻氏のお2人に現地のオタク事情をうかがった。
━━日本のアニメや漫画はドバイでも人気があるのでしょうか?
セドキ:「グレンダイザー」や「キャプテン翼」は人気があります。また、グレンダイザーと同時期に「北斗の拳」も放送されていたので知られています。日本のアニメは30年以上前からドバイで放送されていたので、日本のアニメを見て育った人は多くいます。
蜷川:コミックよりはアニメのほうがなじみがあります。ドバイはあまり本を読むという習慣がないので。
━━昔から日本のアニメは人気があるんですね、若い子達の間で人気の作品はなんですか?
セドキ:若い子の作品は詳しくないですが、「NARUTO-ナルト-」や「ONE PIECE」「ワンパンマン」は世代を越えて人気があります。「僕だけがいない街」「ラブライブ!」「ソードアート・オンライン」「おそ松さん」などの新しい作品もインターネット配信で見られるので人気があるようです。
蜷川:テレビ放送には検閲がありましたが、いまはインターネットになったので、日本の作品も比較的自由に見られます。もちろん、すべての作品というわけには行きませんが。
━━ドバイのアニメ文化でユニークなところはありますか?
セドキ:人形劇「伊賀の影丸」などの日本ではマイナーな作品も、こちらでは知名度もあって人気があったりしますよ。
蜷川:ドバイではありませんが、周辺国のなかにはドバイのようには女性が自由に出歩けない国があります。それらの国では家にこもっている女の子の間で、日本でいう腐女子向けの「おそ松さん」や「うたの☆プリンスさまっ♪」「ハイキュー」のファンがたくさんいます。彼女たちは家を気軽に出られないので、インターネットを通じて情報交換をしています。
━━ドバイオリジナルのアニメはあるのでしょうか?
セドキ:アラブオリジナルの作品もありますが、ほとんどがカートゥーンタイプの作品で、子供向けの作品です。日本のように大人も楽しめる作品はありません。
━━ガンプラを販売されていますが、ドバイでもガンダムは人気なのでしょうか?
セドキ:残念ながら「ガンダム」の人気はそれほど高くありません。ストーリーが難しいので。
蜷川:ガンプラを購入していくのは、ドバイで働くフィリピン人が中心で、インド人や中国人などアジアでも東側出身の人が多いです。それでも「ガンダム」の知名度は少しずつですが、ドバイでも上がってきているように感じます。
━━ありがとうございました。
イベントに出展するブースは、アメコミやハリウッド作品が中心となっていたが、参加するファンのなかには、日本のアニメやゲームファンの姿も多く見られ、筆者が日本人とわかると記念撮影を求められることもあり、日本のコンテンツが中東エリアでも根付きつつあると感じた。
そして、今回のドバイコミコンの主催社団体が、10月27日から29日の3日間、日本のポップカルチャーにフューチャーしたイベント「ANI:ME」をドバイの隣り、アブダビで開催することを発表した。
イベントの詳細は随時発表されるが、アニメ・漫画クリエイターやJ-POPアーティストをゲストとして招聘するほか、2017年の世界コスプレサミットに正式参加するアラブ首長国連邦代表のコスプレイヤー選考大会を、同イベントで開催する予定だ。