Windows 10 Mobile端末は買い？　VAIO Phone Bizってどう？

2016年04月20日 09時00分更新

文●柳谷智宣　イラスト●てりィS Factory　編集●E島／ASCII

Windows 10 Mobile Insider Previewを搭載するPCに「VAIO Phone Biz」の画面を表示させているところ

とりあえず「Continuum」も試してみる

　目玉機能のContinuumもとりあえず試してみる。ContinuumはWindows 10 Mobile端末から、有線や無線でほかのディスプレイにデスクトップを表示する機能。スマホをPCライクに使えると言うことで注目が集まっている。また「第99回 Windows 10 MobileからWindows 10に画面を表示できるようになった」でも触れたように、最新のWindows 10 Mobile Insider Previewを搭載するPCに「Continuum」の画面を表示することも可能になっている。

「ScreenBeam Mini2」をつないで準備完了

　VAIO Phone Bizが対応しているMiracastレシーバー「ScreenBeam Mini2」も借りたので早速チェック。USBマウスをつなぎ、ディスプレイのHDMI端子に装着。キーボードは最新の「Happy Hacking Keyboard Professional BT」（PFU）をBluetoothで「VAIO Phone Biz」に接続。「設定」から「接続」を開いて、レシーバーを選べば出力できる。

簡単に接続でき、手元のキーボードとマウスでPCのように作業できた。画面はWordで文章を書いているところ

　キワモノ的な機能だと思っていたが、あっけなく接続し正常に動作したので肩すかしを食らってしまった。マウスの反応もよく、Bluetoothキーボードからの入力も可能。超高速タイピングにもなんとか付いてきていた。

　見出しに「とりあえず」と書いたのは、この機能が果たしてどこで活躍するのか？と思ったから。Miracastレシーバーと同じくらいのスティック型Windows 10搭載PCが発売されているので、わざわざスマホでなくてもいい。マイクロソフトは、今のところは目玉機能として打ち出しているが、個人ユーザーにはそれほど活用されない可能性もある。

VAIO Phone Bizはイチオシだが1台持ちのメイン端末には時期尚早か?

　しばらく「VAIO Phone Biz」を使い倒すことで本当にほっとした。「第93回 ショック、Windows 10 Mobileのアプリについてほぼ触れず」で紹介したように、現在の盛り上がりが尻すぼみになってしまうような感じだったからだ。しかし、VAIO Phone Bizの仕上がりは大満足。Windows 10 Mobileも日々アップデートして良くなっているので、先行きは明るい。

　ハードウェアとしては満足できるし、ウェブサイトの閲覧やSNSの利用、メールの送受信、定番アプリのインストールなども問題なし。一般用途であれば、快適に活用できるだろう。そういう意味で、Windows 10 Mobileの立ち位置や現状を理解している人なら、買って納得の製品と言える。ビジネス用途で、企業がまとめて購入するのにもぴったりだ。

　ただ、現時点でiPhoneやAndroid端末と並ぶスマートフォンとして、1台持ちのユーザーに勧めるのはちょっと厳しいかもしれない。これはマイクロソフトの問題だが、アプリが圧倒的に少なすぎるためだ。なるはやの充実を期待したい。

これでズバッと解決！

　現段階では、Windows 10 MobileはiPhoneやAndroid端末に比べると、OSの完成度やエコシステムなどの面で劣ってはいる。マイクロソフトのビジョンも明確でない状況ではあるが、端末としては面白い。特に、VAIO Phone Bizのデキはよく、約6万円という価格も納得できるレベル。Windows 10 Mobileに興味があるなら、要チェックだ

　Windows 10探偵団は毎週、月・水の午前9:00、日曜日の12:00に更新します。お楽しみに！

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