スマートフォンやタブレット周辺で、人が最も個性にこだわりたいアイテムは、スマホのケースだろう。
一般的に選ぶポイントは、落としたり、多少ぶつけたりしても大丈夫な堅牢性の確保と、あとは何と言っても見た目のデザインや、滑りにくさなどの持ちやすさだろう。
そんな“こだわりアイテム”の対局に位置するのは、つい先ごろまで「充電ケーブル」だったに違いない。しかし充電ケーブルは元々が製造コストの安いものなので、ほんの少しお金をかけるつもりなら、昨今はデザインにこだわったり、使用素材に気を配ったオシャレなケーブルも多く見かけるようになってきた。
そんな中、市場での露出度や使用頻度が高いにも関わらず、相変わらず、日本独自の“コスパ”と言われる観点だけでデザインや販売価格が決まるわかりやすい商品ジャンルが「モバイルバッテリー」の世界だ。
モバイルバッテリーの要件は、普通なら、一番に安全性、二番にバッテリー容量、三番に値段、四番目に使い勝手(ユーザーインターフェース)と言ったところだろうが、残念ながら国内市場では、どっかのハンバーガーと同じくどうも値段が突出して一番の様な印象を受けてしまう。
そして二番目が“メガ”に代表される使うか使わないかよくわからない“大容量”のスペックだ。日本国内では当分この傾向は変わりそうもないが、世界では少し趣の異なるモバイルバッテリーが登場してきているのでご紹介したい。
今回紹介するのは、iPhone関係の洗練されたケーブルやケースをはじめとする周辺機器のデザインとプロデュースをやっているNATIVE UNION製のモバイルバッテリー「JUMP Cable Special Edition」だ。
革ケースが付属!
モバイルバッテリーとは思えない豪華パッケージ
ネット通販や秋葉の裏通りを歩けば、国内で販売されているモバイルバッテリーは、そのほぼすべてが大容量志向で、平均して1000mAh当たり150円~250円と激安だ。
小さな容量ではどうしても割高感が目立ってしまうため、提供する側はほとんどスマホを3~6回はフル充電できるコスパ系大容量モデルを追随提供しているのが現状だ。
そして、容量以外にあまり選択の幅のないユーザーは、“コスパ命”とばかりに、使うか使わないか分からない300g前後の重量級モバイルバッテリーをもしもの場合に備えて毎日持ち歩いているのが現状だ。
しかし、日本以外の世界に目を向けてみると、面白くてあまのじゃくな人や企業がいて極めて楽しく個性的な商品を生み出している。今回のJUMP CABLE Special Editionは、コスパ一辺倒のモバイルバッテリー業界にあって稀有な存在だ。
はじめから高級路線を狙っているのでパッケージもかなり豪華でオシャレだ。商品名からも想像できる通り、この商品は、先に発売されていた「JUMP CABLE」に出荷時から専用の革ケースをバンドルしたスペシャルモデルなのだ。
JUMP CABLE本体は一辺55mmほどの正方形で厚さは15mm近辺、単体では実測たったの42gだ(専用革ケース装着時:56g)。
内部には800mAhのリチウムポリマー充電池が内蔵され、MFI認証済みの20cm強のLightningケーブルとUSBケーブルがモバイルバッテリー本体から生えているケーブルマネジメントに優れた商品だ。
JUMP CABLEはiPhoneやiPadへの充電ケーブルとしてはもちろん、データSyncケーブルとしても使用可能だ。携帯時には2本のケーブルはJUMP CABLE本体の周囲のミゾに巻きつけて、終端にある2個のプラグをJUMP CABLE本体の両面中央部分に埋め込み、綺麗にホールドする仕組みを採用している。
このアイデアや構造は、以前そこかで似たようなモノを見た気がしたが、筆者の愛用しているAKGのインイヤーヘッドフォン「K3003」の携帯ケースと同じような構造だ。
ユーザーにとって便利で格好いいものなら、特許などに触れない条件でどんどん採用すべきだろう。
内部の800mAhのバッテリーは、USB/ACアダプターからiPhoneへの充電時にも蓄電される仕組みだ。なので、オフィスやホテルで壁面ACコンセントやモバイルPCのUSBポートからJUMP CABLEを経由してiPhoneに充電を行なえば、同時にJUMP CABLE内部のバッテリーにも充電され、緊急の場合の“エクストラ(臨時)バッテリー”となる。
たかだか800mAhだが、iPhone 6なら15~18%に該当し、緊急時の通話やデータ通信に必要な最低限の電力は確保できるだろう。

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