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PCゲームのダウンロード販売サイト『Steam』から、面白いゲームを発掘して紹介するレビュー連載。第14回目は、懐かしの「くにおくんの大運動会」をリメイクした『River City Super Sports Challenge ~All Stars Special~(ダウンタウン熱血行進曲 それゆけ大運動会)』を紹介する。
本作は2015年3月5日にPlayStation 3で発売されたソフトを移植したもので、もとを辿れば1990年10月12日にファミコンで発売された『ダウンタウン熱血行進曲』に行き着く。いわゆるおっさんホイホイなゲームである。
もちろんリメイクのためグラフィックやBGMは今のハード向けに作り直されており、本作ではストーリーのあるシングルモードやオンラインプレイ、キャラやステージのクリエイトモードも追加されているため、「初めてくにおくんを遊ぶ」人でも十分に楽しめるようになっているぞ。
日本語に完全対応
ゲームを起動したら、まずは言語を日本語に設定しよう。“OPTION”→“Various Settings”の“Set language”から“日本語(Japanese)”を選べば日本語で遊べるようになる。
が、もしもコントローラーを持っていない場合はそこまで辿りつけないかもしれない。と言うのも本作はコントローラーでのプレイを前提に作られており、キーボードのエンターキーではスタートボタンすら押せないのだ。
コントローラーなしで遊びたいときは、スタート画面で“U”キーを押そう。それが決定ボタンだ。あとはおなじみ“WASD”でカーソルを上下左右に動かせるため、キーコンフィグから遊びやすいように設定して欲しい。
自分のキャラクターを作ろう
最初は本作から搭載された“SINGLE PLAY”に挑戦してみよう。このシングルモードでは、プレイヤーは熱血高校の1年生となり運動会に向けて練習を重ねていくこととなる。
まあ本当のところを説明すると、本作にはチュートリアルが存在しないためこのシングルで慣れるしかなかったりするのだが……。
そのため、最初の難易度の選択も“やさしい”、“普通”、“難しい”とあるが、“やさしい”を選ぶことをオススメしたい。
「いやいや、オレ大運動会のプロよ?」と昔取ったなんとやらに自信を持っている人もいるだろうが、このモードでは“やさしい”がオススメだ。理由は後述する。
さて、難易度を選択したら今度は自分の分身となるキャラクターの登録だ。名前を入力したあと、髪型、髪の色、顔のパーツ(表情)、肌の色を選択してキャラクターを作成できる。
髪型には当時の不良っぽいリーゼントや、くにおくんシリーズの『時代劇だよ』から出てきたようなちょんまげなど、さまざまなものが用意されている。これらキャラパーツはシングルを進めていくことでも新たに入手できるため、2週目も楽しめること間違いナシだ。
冷峰学園に勝て!
ゲームは前作『ダウンタウン熱血物語』で冷峰学園の前生徒会長「やまだ」が起こした事件のお詫びに、同学園の新生徒会長「とうどう」が高校対抗の運動会を企画するところから始まる。
しかしそれは建前でしかなく、「とうどう」は運動会を利用して各校に冷峰学園の力を改めて見せつけようとしていたのであった……。
そしてプレイヤーは参加する側、熱血高校に通うひとりの高校生だ。プレイヤーは運動会のメンバーに選ばれるため、運動会の競技の練習を始める。ステージ1は、熱血高校の1年生たちによるクロスカントリーだ。もちろん「なんでもあり」のノールールであることは言うまでもない。
クロスカントリーは校門前から出発したと思ったら人の家のなかを突っ走り、そのまま庭を駆け上がり、今度は民家の屋根でドタバタしたかと思ったら川へ突入と夢見町を大爆走する。
もちろん競技中にライバルの邪魔をするのもオーケーだ。ただ殴るだけではなく、なぜかコース上に落ちているさまざまなアイテムを駆使してライバルをやっつけよう。たとえ最下位でもライバル全員の体力をゼロにして失格にしてしまえば1位になれるぞ。
ようするにどんな状況だろうが一番最後まで立って、一番最初にゴールに入れば勝ちなのだ。
ちなみにシングルでは1位になれなかった場合、即座にゲームオーバーとなる。注意して欲しい。
パワーアップで強くなるキャラ
晴れて1位になれると、念願のパワーアップタイムだ。
そう、じつはシングルではプレイヤーは体力以外の初期値が全部“1”のザコだったりする。この状態で難易度“普通”を選ぶと、CPUに何度もボコボコにされてしまうという悲しい状況が待っているぞ。
待っているというか、筆者はさんざんボコボコにされた結果、泣きながら難易度“やさしい”を選んだのであった。子供のころから遊んでいたゲーマーとしてこれほど屈辱なことはない。が、パラメータALL1、必殺技もなしでは避けられない結末だったのではないか(と自分に言い聞かせている)。
今からプレイする人は、そんな悲しい結末を避けられるよう願っている。
なお、ステージ2からは「くにお」も登場する。
思い切り遊びたいときはフリーバトル
こうしてシングルでいちいちキャラをつくるのはめんどくさい、という人はいきなりフリーバトルから遊ぶのもアリだろう。
ここでは既存の高校(チーム)を使って全4競技が自由に遊べるぞ。複数のコントローラーがあれば(キーボードでも代用できるが)ローカル対戦もできるので、友達と気軽に遊びたいときはフリーバトルを選べばOKだ。
フリーバトルだと町中に応援団も登場するため、シングルとは異なったプレイ感も味わえる。
もちろんクロスカントリー以外に、ライバルだけではなくさまざまなギミックも行く手を阻んでくる「障害部屋競走」。
相手よりも早く棒の上に設置されたくず玉を割る「棒の上の玉割り競争」。
最後に残った一人が勝者となる「勝ち抜き格闘大会」のほか3競技にも挑戦できる。
好きな競技を選んで運動会を開催できるので、「勝ち抜き格闘大会」ばかりをやり続けることだって可能だ。
オンライン対戦ならコントローラーを奪われない?
そして、本作の醍醐味と言えばやはりネットを通じたオンライン対戦だろう。これができれば家に友達をわざわざ呼ばなくても気軽に対戦が楽しめる。
が、まだまだユーザーが少ないようで筆者のプレイ時には残念ながらマッチングしなかった。ほかの人のレビューによれば「PC版だと快適にネット対戦ができる」とあるので、ネット対戦がしたい人はプレイ人口の多い時間帯に挑戦してみると良いだろう。
一番良いのは友達と一緒に買うことだが、そんな友達がいたらわざわざネット対戦しなくても……ううっ、これ以上は自分の心が悲しくなるため書けない。
※編集注
すでに文中でも触れていますが、本作を1台のPCにインストールし、コントローラーやキーボードマウスを人数ぶん接続すれば、ローカル対戦が可能です。昔ファミコンをもっている友達の家に集まって、ワイワイ遊んだ記憶が甦ります。Steamではリアルに顔を合わせて対戦できるタイトルが少ないので貴重な存在といえるでしょう。
ファン待望のクリエイトモード搭載
また、ネット対戦以外にも自分でステージを作れるクリエイトモードも見逃せない。「自分だったらこんなコースにするのに」が実現できるのだ。マ○オメーカーだな。
ステージもいちからつくるのではなくすでにあるものを組み合わせる仕組みのため、あまり時間をかけることなくオリジナルコースを作ることができる。
このオリジナルコースでのネット対戦もできるため、つくったステージを持ち寄ってお互いにプレイするといった遊び方も楽しいことだろう。
当時くにおくんにハマっていた人は、昔の友達に声をかけて一緒に遊んでみてはどうだろうか。ちなみにゲーム本編とは関係ないが、本作を購入するとインストールフォルダ(通常はC:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common\River City Super Sports Challenge ~All Star Special~\Digital Extras)にサウンドトラックもダウンロードされる。これだけでもけっこう買う価値があるので、くにおくんが好きな人はぜひ。
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『River City Super Sports Challenge ~All Stars Special~』は推奨スペックが、CPUがCore i5以上(Intel Core i5 / i7 )、グラフィックは旧世代のミドルクラス以上(nVidia GeForce 8800 GT or better / AMD Radeon HD3700 / nVidia GeForce GT 650 )と低めだがややパワーを使う。最新のGeForce GTX960などを搭載できるミドルクラスゲーミングPCユニットコム『LEVEL∞ (レベル インフィニティ) C-Class | コンパクト・ミニマムモンスター・ゲーミングPC』なら、アクション性の高いくにお君のマルチプレイも安心だ。
『River City Super Sports Challenge ~All Stars Special~』
●H2 Interactive Co., Ltd.
●1980円(2015年12月17日リリース) ※価格は記事掲載時点のものです
対応OS Windows
ジャンル アクション、スポーツ
(c) ARC SYSTEM WORKS Co., Ltd. Published and distributed by H2 Interactive Co., Ltd. with permission from ARC SYSTEM WORKS.
■著者:篠原修司
・Steamのプロフィールページ:Steam コミュニティ :: KiDD
・Twitter:@digimaga
Image from Amazon.co.jp |
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