デフォルトだと指滑りが悪い
本体正面の強化ガラスにはGorilla Glass 3を採用している。これはNexus 5からの継続となるが、大きな変化としては強化ガラスの上にコーティングを施していること。最近国内メーカーでも見られる手法だが、Nexus 5Xもそうしているようだ。ただし、写り込みは抑えられているが、指の滑りまではあまり配慮されておらず、裸族スタイルの場合で、かつフリック入力中心というのであれば気になってしまうかもれしれない。
また、パネルの発色はフラットで、Nexus 5Xを担当したLGエレクトロニクスらしいものだ。蛍光灯下でのテストでは、画面輝度も明瞭。太陽光下ではやはり視認性は落ちてしまうが、室内であれば輝度30~40%で問題ナシだった。
精度良好の指紋認証センサー
インターフェースを見ると、USB Type-Cのほかに、これも主流になりつつある生体認証として指紋センサーを背面に搭載している。縦画面時だとちょうど人さし指がくる位置にあり、センシングも良好で試用中に認証ミスが生じることはなかった。とくにロック解除時は電源/スリープボタンを押してから、指紋認証といったステップは不要。そのまま指紋センサーに触れるとスリープも解除される仕様である点がとてもいい。
ロック解除を録画してみたもの
ロック解除やパスワード入力、アクセス権限付与などに対応しており、手に持っている状態だとだいたい指紋センサーの部分に人さし指がくるため、人さし指を登録しておくと、使い勝手がよくなるし、iPhone 6sなどのようにわずかに持ち直す必要もないので、なかなか合理的なレイアウトだ。
OSチューニングはNexusシリーズ伝統を踏襲
過度の味付けがないスタンダードさを気に入る人が多いNexusシリーズの伝統はキープされている。特筆すべき部分は、Android 6.0搭載であること。あらゆる面がとてもさっぱりしているので、そのまま使いたい人も、ホームアプリをインストールしてゴリゴリとカスタマイズしたい人も、余計なアプリがバックグランドで動いていない状態なので、何をするにしてもやりやすいと感じるだろう。
ベンチマークをしてみると、big側がデュアルコア仕様であるためか、AnTuTuベンチマークのスコアを見るにかなり低く出てくる。ただLITTLE側はクアッドコア仕様なので、SNSやウェブブラウズをする分には、とくに遅いと感じることはなかった。現状、高負荷な操作はゲームか写真・動画の加工が中心なので、そういった用途を重視するのであればNexus 6Pを検討するといいだろう。
また発熱については、極端に熱いと感じる場所もなく、熱ダレらしいものもなく、平和だった。といってもゲームプレイ、とくに3Dなど負荷の高いものとなると、もたつきが生じることもあったので、このあたりは割り切る必要がありそうだ。

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