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業界人の《ことば》から 第156回

Windows Server 2003のサポート終了も、サーバーの買い替え進まず

2015年08月18日 09時00分更新

文● 大河原克行、編集●ASCII.jp

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Windows Serverの買い替えは思いのほか進まなかった

 こうしたなか、気になる動きをしているのが、Windows Server 2003である。

 7月15日でサポートが終了したWindows Server 2003だが、サーバーの販売台数への貢献度はそれほど大きくはないようだ。

 同社上期のサーバーの販売台数は、前年同期比4.7%増の2万1943台。大塚社長は、「サーバーの販売台数の成長は読み違えた部分もある。想定ほど伸びていない」とするが、この背景には、クラウドへの移行、仮想化や統合化への動きなどによって、サーバーの販売台数が伸びなかったという点が見逃せない。

2015年2Qのサーバー売り上げは予想より伸びなかった

 そして、読み違えのもうひとつの理由が、Windows Server 2003を使い続ける企業が予想以上に多かった点だ。

 同社のユーザー企業5000社を対象に調査したところ、Windows Server 2003から移行した企業は45.0%であるのに対して、今後使わないとした企業が18.5%。そして、継続的に利用するとした企業が36.3%にも達したという。実に3分の1以上の企業でWindows Server 2003を使い続けるというのだ。昨年度実績で国内サーバー市場全体の約6%を出荷している大塚商会において、こうした事態が起こっていることは驚きだ。

閉域であれば、セキュリティー上の不安も……

 そして、大塚商会社内でも、まだ一部でWindows Server 2003を使用していることを明かす。

 「当社では、外部に接続しないイントラでの活用としている。移行していない企業に対しては、この仕組みと同じような提案をしていくことになるが、その一方で、今後は、新たなOS環境へも移行提案をしていく」というる

 だが業界全体としてサーバーの販売台数が前年割れとなるなかで、プラス成長を遂げている点は、同社の底力ともいえるだろう。

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