IBMコラボレーション製品にBox機能統合、「Watson」によるアナリティクスなど
IBMと「Box」がグローバル提携、既存製品/サービスの統合図る
2015年06月25日 09時00分更新
IBMとボックス(Box)は米国時間6月24日、企業業務の変革を目的としたグローバルパートナーシップ締結を発表した。「Box」のコンテンツ管理/共有機能をIBMのコラボレーション製品群に統合するほか、保存コンテンツに「IBM Watson」アナリティクスを適用した企業インサイトの提供、IBMクラウドを基盤としたBoxサービスの提供などがある。
両社では3つの主要分野で提携し、両社の既存製品/サービスの統合を行うとしている。
「企業業務の変革」分野では、コンテンツキャプチャー、抽出、分析、ケース管理、ガバナンスといったIBMの企業コンテンツ管理機能をBoxに統合する。また、Boxの保存コンテンツにWatson Analyticsを適用することで詳細な企業インサイトを提供する。さらに、IBMのメールサービス「IBM Verse」(関連記事)や社内SNS製品「IBM Connections」にBoxの機能を統合する。
「国際的なリーチとセキュリティ」分野では、特に法規制などで国内にデータを保存する必要のある顧客に対して、グローバルなインフラを持つIBMクラウドを利用してコンテンツ保存を可能にする。また、既存データ/システムのBoxへの結合や統合を促進するため、IBM Global Business Serviceの専門家によるコンサルティングを行う。さらにBoxは、IBMのセキュリティ技術を利用した企業セキュリティサービスの充実を図る。
「新規コンテンツ・リッチアプリケーションとソリューション 」分野では、業界特化型のコンテンツ管理ソリューションを共同開発するとともに、一部の「IBM MobileFirst for iOS」(関連記事)アプリにBoxの技術を統合する。また、開発者が業務アプリケーションにBoxの機能を統合できるよう、「IBM Bluemix」PaaSでBox APIを提供する。
両社の提携により、たとえば病院や医療機関と患者の間で検査結果などのセキュアな共有を行ったり、小売業者が広告イメージや販促素材などを簡単にシェアし、すべての実店舗とオンラインストアで一貫したブランド体験を提供できたりするとしている。