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日本への投入はMoto Xか? レノボがスマホ戦略について言及

2015年05月27日 15時53分更新

文● 末岡大祐/ASCII.jp

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レノボでアジア太平洋地域のプレジデントを務める、ロッド・ラピン氏。今年3月までレノボ・ジャパンの社長を務めていた。同社は今ではPCよりもスマホのほうが出荷台数が多いという

 レノボは5月26日、中国・北京でアジア太平洋地域向けの記者発表を実施した。5月28日から開催されるプライベートショー“Lenovo Tech World”を受けたもの。

 会見では3月までレノボ・ジャパンの社長、4月からはアジア太平洋地域のプレジデントを務める、ロッド・ラピン氏が登壇。同社がIBMのThinkシリーズやNECのLAVIEといった様々なブランドを手に入れ、世界的トップシェアのグローバル企業となったこと、タブレットやスマートフォンの分野でもサムスン電子やアップルに次いで第3位に位置していると説明した。

モトローラとレノボは平行して展開させる

同社の事業はとてもバランスが取れているという

日本でのレノボはPCメーカーとしての認知度が非常に高い

 レノボは現在パソコン中心のメーカーから、「タブレットやスマホを含めた総合メーカーに変化しつつある」とラピン氏は語る。2014年にモトローラ・モビリティの買収を完了した影響も大きく、モトローラおよびレノボのブランドを合算した、スマホのシェアは第3位となった。日本でも2014年にモトローラ製の「Nexus 6」が発売されている。

 さてレノボとモトローラという2つのブランドを展開しているが、Rod氏によると「モトローラは先進国向け、レノボは新興国向け」と位置付けてシェアを増やしていくとのこと。3月に開催された、留目真伸氏の社長就任記者会見(関連記事)では、2015年度後半に日本国内でスマートフォンを展開するという言及があった。ロッド氏のコメントからは、日本国内ではレノボブランドではなく、モトローラブランドのスマートフォンが登場する考えがあると伺える。

 米国市場では、Moto Xといった端末が人気だが、こうした製品が日本でも大きく展開あれば面白い。

アジア太平洋地域で、エンタープライズビジネスグループのバイスプレジデントを務める、Kong Meng Koh氏は「現在のITソリューションはPCだけでなく、モバイルも取り入れなければならないが、レノボにはそのすべてのラインナップがある」と同社の特徴を語った。

エンタープライズ向けは、日本企業への納入が多く、売上げの大半が日本市場で成り立っているというから驚きだ

 一方、モバイルビジネスグループのDillon Ye氏は、タブレットとスマホに関する説明を行ない、ここでもモトローラとレノボブランドは2本柱として展開していくと発表した。ブランドはマーケット(地域)によって使い分け、モトローラのみ、レノボのみ、どちら存在するという3パターンを構築する。

 また、新興国でもフィーチャーフォンからスマホへのシフトが進んでいると説明し、同社のシェアはこれまで中国に偏重してきたが、今後は他のアジア太平洋地域にも積極的に商品を投入していくとした。

Rest Of World Sales Lead,Mobile Business Group、Dillon Ye氏

青がモトローラ、オレンジがレノボブランド。日本が青いのは2014年に発売されたNexus 6が影響していると思われる

日本でもフィーチャーフォンからスマホへのシフトが進んでいるが、これは世界的にも同じようだ

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