3万円台で購入できるMVNO向けのLTE対応格安スマホを比較しているスマホ定点観測。3回目はカメラをチェックする。起動時間、撮影間隔、実写比較、独自の機能……安価なスマホでもサクサク、キレイに撮れるのか? その実力を見てみよう。
カメラのスペックだけを見ると
京セラ・LUCEがリードしているがどうなる?
ワイモバイルで販売しているLG「Spray 402LG」、mineoで購入できる京セラ「LUCE KCP01K」、楽天モバイルなどで扱うSIMフリー端末、富士通「ARROWS M01」を比較する3回目。
初回はスペック&料金を比べ、スペックで勝るARROWSを勝ちとした(関連記事)。2回目はスピードチェックとして、スクロールや文字入力速度などで、京セラのLUCEが高成績となり勝利(関連記事)という展開だ。
Sprayも安価に使え、通信速度も非常に良い成績で、けっして劣らず惜しいところ。ちょっと運が無い。カメラ勝負では3機種とも実力に未知の部分があるので面白い結果を期待したい。
それではカメラの主なスペック比較から。
LG・Spray | 京セラ・LUCE | 富士通・ARROWS M01 | |
---|---|---|---|
カメラ画素数 | 800万画素 | 800万画素 | 800万画素 |
F値 | 2.4 | 2.4 | 2.4 |
インカメラ | 30万画素 | 200万画素 | 130万画素 |
動画と静止画の同時撮影 | ○ | ○ | × |
動画最大サイズ | フルHD | フルHD | フルHD |
シーン設定の有無 | × | ○ | ○ |
露出補正 | × | ○ | ○ |
ホワイトバランス調整 | × | ○ | ○ |
メインカメラの画素数については3機種とも800万画素。動画はフルHD撮影が可能だ。インカメラの画素数は差がつき、LUCEが200万画素でトップ。自撮りで有利だろうか。
とはいえ3機種ともカメラのレンズはF値が2.4で、特別に明るいレンズというわけでもない。ARROWSは静止画と動画の同時撮影は不可、Sprayはマニュアル設定がないなど、×が並ぶ。
スペックだけを見るとLUCEがやや有利。しかし正直、最新のハイスペックスマホには見劣る印象がある。実際に使ってみてそのイメージを払拭できるか。
カメラの起動時間ではLUCEが勝利!
まずはカメラの起動時間をチェック。ロック画面からの起動と、ホーム画面からの起動を比較する。各機種3回、起動の様子を動画に撮影してタイムを確認した。計測時間はアイコンのタッチからファインダーとシャッターボタンが表示されるまでだ。
なおLUCEは初期設定のままではロック画面からカメラを起動できない(設定変更は可能)ため、ホーム画面からの起動のみを確認した。3機種ともほぼ初期設定のままだ。
LG・Spray | 京セラ・LUCE | 富士通・ARROWS M01 | |
---|---|---|---|
カメラ起動速度 |
1秒14~1秒40 (ロック画面) |
― |
2秒20~2秒30 (ロック画面) |
1秒04~1秒63 (ホーム画面) |
0秒93~1秒07 (ホーム画面) |
0秒97~1秒26 (ホーム画面) |
強かったのはLUCE。ホーム画面からカメラアイコンをタップして起動する。見た印象でもサッと起動しており、1位にも納得。
2位はARROWS M01で、ホーム画面からの起動がスピーディー。ただし発信ボタンを間違って押してしまうことが多い。またロック画面からの起動は遅い。これはロック画面でカメラ画面をスライドして起動する仕組みのためだ。
Sparyはロック画面、ホーム画面、どちらの起動でも1秒台と安定しているが、0秒台はとれなかった。またアイコンのスワイプ操作は反応がシビアで起動しにくい印象を受けた。
サクサク撮れるカメラもLUCE!
続いて撮影間隔を比べてみる。こちらも動画で撮影の様子を記録し、それぞれ3回計測した。
ただしシャッターを切るタイミングを統一でジャッジをするのが難しく、Sprayはシャッターボタンを押してから次のシャッターボタンが押せるようになるまで、LUCEはシャッターを切るアニメーション(画面が白く光る)の間隔、ARROWSは撮影後に画像が右上のプレビューアイコンに吸い込まれるようなアニメーションがあるので、この間隔を見てタイムを計測した。
LG・Spray | 京セラ・LUCE | 富士通・ARROWS M01 | |
---|---|---|---|
カメラ撮影間隔 | 1秒37~2秒83 | 0秒76~0秒80 | 1秒03~1秒14 |
またしてもLUCEが早い。最短タイムは0秒76で、体感的にも3機種のなかではサクサク撮れる。ただしハイスペック機種と比べると、シャッターを切るときに間がある感じ。それでも前回のスピードチェックで勝利し、格安スマホのなかでは動作が早い機種と言えそうだ。
2位はARR0WS M01。1秒台になると、サクサク撮れるというよりは、シャッターを切るたびに間がある感じ。それでも3位のSprayと比べれば体感的に早い。プレビューに吸い込まれるアニメーションも見た目が面白いので、それほど遅さが目立たない。
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