今回から本体代金が「3万円台」という格安のLTEスマホ3機種を比較していく。一括価格だと7万、8万というスマホも多いなか、その半額以下でもLTEに対応しているうえに、通信料金も主要キャリアよりずっと安価だ。そんな格安スマホの実力はどうだろう? 初回はスペック、料金、外観をチェックしていく。
Spray(LG)、LUCE(京セラ)、ARROWS(富士通)
実績あるメーカーから発売の格安スマホ
今回から比較するのはワイモバイル「Spray 402LG」、mineo「LUCE KCP01K」、楽天モバイル「ARROWS M01」の3台だ。それぞれLG、京セラ、富士通とおなじみのメーカーがずらりだ。まずはそれぞれの簡単な紹介から。
●ワイモバイル「Spray 402LG」
バッテリーが2個付属し、専用チャージャーで予備バッテリーを充電できる。4.5型HD液晶採用とコンパクトで、女性向けを意識しているようだが、男性でも使いやすそう。
●mineo「LUCE KCP01K」
au MVNOとして人気のmineoが用意している端末。京セラ製のミドルレンジ機で、3万円台でも防水・防塵に加え、耐衝撃性能も持つ。さらにディスプレーの振動で通話ができる「スマートソニックレシーバー」を搭載している。
●楽天モバイル「ARROWS M01」
ドコモMVNOとして鼻息も荒い楽天モバイルが用意している富士通製端末。端末自体は、SIMフリーでの単体販売やイオンスマホでもラインナップに加えられている。防水・防塵対応で、4.5型HDの有機ELディスプレーを採用する。
この3台の主なスペックを比較すると以下のとおりとなる。
Spray 402LG |
LUCE KCP01K |
ARROWS M01 | |
---|---|---|---|
メーカー | LG Electronics | 京セラ | 富士通 |
本体サイズ | 約66×128×11mm | 約65×132×11.2mm | 約67×138×10.9mm |
重量 | 約143g | 約139g | 約153g |
画面サイズ | 4.5型 | 4.5型 | 4.5型 |
画面解像度 | 720×1280ドット | 540×960ドット | 720×1280ドット |
OS | Android 4.4.2 | Android 4.4.4 | Android 4.4.2 |
CPU | クアッドコア 1.2GHz | クアッドコア 1.2GHz | クアッドコア 1.2GHz |
ROM/RAM | 8GB/1.5GB | 8GB/1.5GB | 8GB/1GB |
メモリーカード | microSDHC(32GB) | microSDHC(32GB) | microSDHC(32GB) |
下り最大通信速度 | 110Mbps | 75Mbps | 150Mbps |
4G対応周波数 |
2.5GHz(AXGP) /2GHz/1.7GHz /900MHz |
2GHz/800MHz |
2GHz/1.7GHz /1.5GHz/800MHz |
キャリアアグリゲーション | × | × | × |
VoLTE | × | × | × |
連続通話時間 | 1000分 | 1130分 | 670分 |
無線LAN | 2.4GHz対応 | 2.4GHz対応 | 2.4/5GHz対応 |
テザリング | ○ | ○ | ○ |
カメラ画素数 | 800万画素 | 800万画素 | 800万画素 |
インカメラ | 30万画素 | 200万画素 | 130万画素 |
防水/防塵 | ×/× | ○/○ | ○/○ |
ワンセグ連続視聴 | × | × | × |
フルセグ連続視聴 | × | × | × |
FeliCa | × | × | × |
赤外線通信 | × | × | × |
NFC | ○ | × | ○ |
Bluetooth | 4.0 | 4.0+LE | 4.0 |
MHL(HDMI) | × | × | × |
Miracast | × | × | ○ |
SIM形状 | microSIM | microSIM | microSIM |
バッテリー容量 | 2100mAh | 2000mAh | 2500mAh |
Qi | × | × | × |
カラバリ | ホワイト、ピンク、ダークネイビー | ブラック | ブラック、ホワイト |
本体そのものは3万円台というだけあって、正直スペックは抑えめ。たとえばCPUはクアッドコアとはいえ、クロック数は1.2GHz。メモリー/ストレージについても同様だ。
その一方で本体がコンパクトで、4.5型ディスプレー採用という点は共通。携帯性が高く、片手操作がしやすそう。通信速度はLTE(4G)に対応しているものの、キャリアアグリケーションやVoLTEなどには非対応。このあたりは価格を考えると仕方ないところ。
日本向け機能であるワンセグ/おサイフケータイ/赤外線通信には軒並み非対応だが、防水・防塵には国内メーカーの京セラ、富士通の2機種が対応。NFCにはSprayとARROWSが対応し、ARROWSはMiracastもサポートしている。
ARROWS M01はバッテリー容量が2500mAhとまずまず大きく、無線LANも5GHzに対応。重量と連続通話時間に少し不安はあるが、まずはARROWS M01がリードという印象だ。

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