エリソン会長、ハードCEOが揃って登場した「Oracle CloudWorld Tokyo 2015」
“クラウドナンバー1”目指すオラクル、エリソン氏が戦略語る
2015年04月13日 06時00分更新
4月9~10日、東京で日本オラクル主催の「Oracle Cloud World Tokyo 2015」が開催された。1日目には米オラクル会長兼CTOのラリー・エリソン氏が、2日目には同 CEOのマーク・ハード氏が、それぞれ基調講演を行い、クラウドビジネスに対するオラクルの注力ぶりをアピールした。
“VISION 2020”を掲げ、クラウドビジネスの順調な成長を強調
2020年までに「Cloud No.1 Company」になるという“VISION 2020”を掲げるオラクル。エリソン氏は、現在のオラクルがすでにクラウド市場、特にSaaS市場で大きな存在感を持つ存在になっていることを強調した。
「オラクルはすでに、グローバルのSaaS市場でナンバー2の売上を上げている。おそらく近い将来、セールスフォース・ドットコムを追い抜いてナンバー1になるだろう」「毎日、6200万以上のユーザーがオラクルのクラウドサービスにアクセスしており、そのトランザクション数は230億以上に及ぶ」(エリソン氏)
CEOのハード氏も、記者向けに行われたセッションで、クラウドビジネスが順調に成長していることを強調した。2015年度第3四半期(2014年12月~2015年2月期)において、SaaSでは800社、PaaSでは400社の新規顧客を獲得したという。なお同社IR資料によると、対前年四半期比でSaaSとPaaSの売上は30%、IaaSの売上は28%伸びている。
「成長は加速し続けている。第三四半期も好調だったが、(現在の)第4四半期はさらに好調だ。この四半期末までにERPのSaaSを1000社に販売できると予想している。その8割以上は、既存のオラクルERP顧客ではない(新規顧客である)」(ハード氏)
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