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昨年末以降の機能アップデートや最新事例も合わせて説明

AWS、クラウド活用を全面支援するコンサルサービスを紹介

2015年03月31日 06時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 Amazon Web Services(AWS)日本法人のアマゾン データ サービス ジャパン(ADSJ)は3月30日、エンタープライズ向けコンサルティングサービス「AWSプロフェッショナルサービス」や昨年末以降にリリースされた最新機能についての説明会を開催した。

ADSJ 技術統括本部 エンタープライズソリューション部 部長/ソリューションアーキテクトの片山暁雄氏

ADSJ 技術統括本部 ストラテジックソリューション部 部長/ソリューションアーキテクトの大谷晋平氏

コンサルティングサービスも“時間単位”で課金!

 AWSプロフェッショナルサービスは、顧客企業のクラウド導入を支援する有償のコンサルティング/アドバイザリーサービスである。ADSJ エンタープライズソリューション部 部長の片山暁雄氏は、「顧客がAWSを使う際の“障害”を取り除き、さらにはAWSをどう使うかも一緒になって考えるサービス」だと説明し、コンサルティングの対応領域や国内採用事例などを紹介した。

 片山氏は、AWSプロフェッショナルサービスでは「非常に幅広い領域のコンサルテーションが可能」だと述べる。顧客や、顧客のパートナーであるSIベンダーに対するクラウドのスキルトランスファー(技術移転)だけでなく、インフラ運用やセキュリティ、アプリ最適化、レガシーマイグレーションなどへのアドバイザリ、さらに企業のIT変革全体を踏まえた戦略策定支援なども行うという。

AWSプロフェッショナルサービスが対象とする領域。クラウド技術からIT戦略まで幅広い

 片山氏は、「最近引き合いが多い」というデータセンターのクラウド移行支援を例に挙げて説明した。「最初の戦略策定から既存インフラ/システムの分析、クラウド設計、移行、運用、改善といったすべてのフェーズで、AWSプロフェッショナルサービスが活用できる」(片山氏)。

具体的な支援サービスラインアップ。ワークショップ形式で、顧客へのヒアリングや現状評価、計画策定、検証、保守運用までを持続的に支援する

 コスト削減やアジリティ獲得といったクラウド移行によるメリットを十分に得るため、クラウド移行をきっかけとしたシステム構成の標準化(カタログ化)も支援している。「標準化ガイドラインは、AWSサービスのバージョンアップに合わせて継続的に見直していく。AWSでは、ベストプラクティスを含むガイドラインの策定をお手伝いできる」(片山氏)。

 顧客の目的や課題、たとえば「TCO削減」「セキュリティ」といった要求に応えるサービスも用意されている。また、最近では「ビッグデータ」や「IoT」といった、企業ITの新たな取り組みに対する支援を求める引き合いが増えている、と片山氏は述べた。

AWSを活用したビッグデータ分析基盤の検討支援も提供している

 最後に片山氏は、日本市場では顧客とSIベンダーとのパートナーシップが強いため、こうしたパートナー企業へのコンサルティングや技術的支援にも注力していると説明した。「当社としては、パートナーから顧客を奪うのではなく、AWSの技術ノウハウを顧客やパートナーにスキルトランスファーしていくことが目的。パートナーを間に挟む間接的な形でも、支援している」(片山氏)。

 なお、AWSプロフェッショナルサービスはプロジェクトベースでの契約で、料金は個別見積もりだが、実際の稼働時間に応じた「時間単位の課金」となっている。「大きくコンサル費用を取るという形ではなく、AWSサービスをうまく使っていただくことを目的としている」(片山氏)。

 また、ADSJにおけるプロフェッショナルサービスの組織について、具体的な人員規模は明らかにされなかったが、「現在、非常に速いスピードで人数を増やしている」(片山氏)と述べた。

機能アップデートや最新国内事例を紹介

 ADSJの技術部門を統括するストラテジックソリューション部 部長の大谷晋平氏は、昨年11月の「re:Invent 2014」以降に発表またはリリースされたAWSの新サービスや新機能、最新事例を紹介した。なお大谷氏は、この3月でADSJを離れる玉川憲氏(関連記事)に代わり、同社のソリューションアーキテクト全体を率いるマネージャーとなる。

 re:Inventでは、「Amazon RDS for Aurora」(関連記事)、「AWS Lambda」(関連記事)、「Amazon EC2 Container Service」(関連記事)などの新サービスが発表されている(それぞれ既報なのでここでは省略する)。

 また、re:Inventで発表された新しいインスタンス「Amazon EC2 C4インスタンス」が、今年1月にローンチされている。このインスタンスでは、インテルとの協働によりXeon E5-2666 v3(Haswell)プロセッサのチューニングを行い、高パフォーマンスのストレージと合わせて提供している。「科学技術計算や気候シミュレーションなどコンピュートリソースを大量消費するワークロード向け。東京リージョンでもHPCからゲーム系まで、幅広い顧客に利用いただいている」(大谷氏)。

 最大16TB/2万IOPSまで拡張された「Amazon EBS」の新ボリュームタイプも紹介された(関連記事)。「これまでは1本(1ボリューム)で1TBしか提供できず、より大容量な用途では複数のボリュームを束ねて使う必要があった。1ボリュームで済むようになるので、運用面では大きなメリットがある」(大谷氏)。

SSDベースのEBSボリュームが最大16TBまで拡張されたことで、1ボリュームのスナップショットだけで済むなど運用メリットが生まれた

 さらに、「Amazon S3」のリージョン間自動レプリケーション、EC2の自動リカバリ、「Amazon CloudFront」のレポート機能改善、クレジットカード支払いの日本円対応といった機能アップデートが説明された。

 最後に、最新の国内事例として大谷氏は、ニュースアプリの「SmartNews」、リコー、ソニー銀行、NHK紅白歌合戦、住友重機械工業などを紹介した。

スマートニュースの事例。同アプリは米国市場にも進出しており、AWSの米国リージョンも利用しているという。「“スピード”を評価していただいた」(大谷氏)

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