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山谷剛史の「アジアIT小話」 第79回

約1万円! 中国の激安Windows 8タブを買ってみた!!

2014年08月07日 12時00分更新

文● 山谷剛史

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一部中国語表記となるが日本語でも利用可能

 起動前に念のため電源を繋ぐ。充電はACアダプターのほか、USB経由でも可能だ。起動すると、酷比魔方の企業ロゴが出た後、Windows 8のセットアップが開始される。

 8インチ以下のタブレットはWindowsライセンスが無料になったが、セットアップ中にシリアルナンバーを尋ねられることはなかった。

地域と言語を日本語に設定可能

地域と言語を日本語に設定可能

 セットアップ中に日本語IMEの追加と、ロケールを日本に設定することはでき、セットアップ完了後は、デスクトップの画面は中国語ではあるが、メニュー画面は日本語が多く混ざる。中国語が少し読める人やWindows 8を使い慣れている人であれば問題なく利用できそうだ(もちろん、日本語版Windowsを入れなおすという手もある)。

 Windows 8は無料だが、念のためWindows Updateをかけてみると、警告などは表示されず問題なく利用できた。

Officeアイコンはあるが、クリックすると購入画面へ

Officeアイコンはあるが、クリックすると購入画面へ

 有料のはずのMicrosoft Officeもあり、おや?と思ったのだが、これはオンラインでライセンスキーを購入するか、Office 365を利用するためのショートカットであった。

 システムのプロパティを見ると、Windows 8.1は32bit版。ストレージのサイズを見ると、すでに6.5GB利用されている上に、リストア領域に4.8GB使われているため、残り3GBしかない。大容量のmicroSDカード利用は必須だろう。

日本のメニューに変えるも、中国の国情かMessengerがない

日本語のメニューに変えるも、中国の国情かMessengerがない

 そのほか、メニュー画面でTwitterやFacebookをまとめてみられるMessengerアプリがプリインストールされていない点は中国らしい。

ベンチマークを実施! 予想どおりのパフォーマンス……

「CrystalMark 2004R3」(左)と「PCMark 7」(右)のベンチマーク結果

「CrystalMark 2004R3」(http://crystalmark.info/software/CrystalMark/)と「PCMark 7」(http://www.futuremark.com/benchmarks/pcmark7)によるベンチマークも走らせてみた。

 「この冬一番注目PC、8インチタブレットを比較した」という記事と比べてみると、CrystalMark 2004R3ではレノボのMiix 2 8が89489というスコアに対して、iWork 8が71219、PCMark 7ではMiix 2 8が2487に対しiWork 8が1901と、どちらも後者のスコアが低い。

「CrystalDiskMark」

「CrystalDiskMark」の結果

「WIN SOCRE SHARE」の結果

「WIN SOCRE SHARE」の結果

 特にメモリーに関してiWork 8は1GBしかないため、そのスコアで大きな差がついている。ほかにも「CrystalDiskMark」(http://crystalmark.info/software/CrystalDiskMark/)や「WIN SOCRE SHARE」(http://soundengine.jp/software/winscoreshare/)でもチェックを行なったところ、以下のような結果となった。

 比較すると貧弱に感じるスペックではあり、ベンチマークで3Dを描画させるとカクカクだが、そういう用途でなければ問題ない。

 ブラウジングや動画サイト閲覧、メモ書き程度に利用しているが、速度面では不満なく、メニュー画面も問題なく動く。PCなのだから動いて当然なのだが、これが約1万円で買えると思うと感動するものだ。


山谷剛史(やまやたけし)

著者近影

著者近影

フリーランスライター。中国などアジア地域を中心とした海外IT事情に強い。統計に頼らず現地人の目線で取材する手法で,一般ユーザーにもわかりやすいルポが好評。書籍では「新しい中国人~ネットで団結する若者たち」(ソフトバンク新書)、「日本人が知らない中国インターネット市場[2011.11-2012.10] 現地発ITジャーナリストが報告する5億人市場の真実」(インプレスR&D)を執筆。最新著作は「日本人が知らない中国ネットトレンド2014」(インプレスR&D)。

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