独フエスト(Festo)は、二足で“カンガルージャンプ”で走行するロボットカンガルーなどを製作した。
フエストは空気圧駆動のアクチュエータなどを製造するメーカーだが、自社の技術アピールを兼ねて毎年凝ったロボットを数点製作している。鳥のようにリアルに飛ぶ羽ばたき機「スマートバード(SmartBird)」や自在な空中姿勢を取れるトンボ型「バイオニックオプター(BionicOpter)」といった飛行ロボットのほか、象の鼻のようなマニピュレータなど、いずれも生物模倣型でユニーク(かつ凝ったデザイン)なものがほとんどだ。
今年の「バイオニックカンガルー(BionicKangaroo)」は全長1m、重量7kg。ハーモニックドライブモーター☓3、空気圧アクチュエータなどをカーボンフレームに搭載。腕に装着するコントローラで“おいでおいで”をすると寄ってくるといった具合にジェスチャーアクションで操作するようだ。
このほか、今年のプロジェクトでは、小さなプロペラを付けたヘリウムバルーンを複数飛行させて空中での相互位置制御を行わせる「eMotionSpheres」、翼の原理で往復運動する複葉型風力発電装置「DualWingGenerator」、柔軟な先端を持つロボットハンド「MultiChoiceGripper」を製作している。
いずれも“一品物”の試作モデルで市販化などはされていない(マニピュレータなどでは技術応用製品があるのだろう)。モーター、アクチュエータなどを含めて非常に高度な技術といかにも高そうな部品を使っているのでオモチャとして販売しても成立しそうにもないが、いずれにしても技術センスや造形センスは素晴らしいものがある。