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柳谷智宣の「神アプリの説明書」 第29回

iPhone必須アプリ! ID・パスワード管理「1Password」を徹底解説

2013年11月20日 12時00分更新

文● 柳谷智宣

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クラウドにデータを保存する

 iCloudやDropbox、iTunesを利用してiPhoneやPCなどと同期する機能もあり、機種変更したり複数台での運用もできる。「設定」の「同期」から設定しておこう。

 「セキュリティ」では、パスワード関連の設定を行なう。初期設定では、マスターパスワードのみを利用し、10分間で再入力を求められる。ホームボタンを押してアプリを終了させると、自動ロックがかかり再度利用する時にはパスワードの入力が必要。クリップボードにコピーしたパスワードなどのデータは90秒で消去されることになっている。この設定はセキュアでいいのだが、少々厳しい。例えば、電話がかかってきて中断した後に復帰する際は、4桁のクイックロック解除コードを設定できる。アプリを終了しても2分以内の復帰であれば4桁のコード入力で利用できるのだ。「終了する際にロック」をオフにすれば、復帰の際にパスワードを求められなくなるが、危険なのでオススメできない。

 パスワードは非表示になっており、タップして表示させる。これが面倒なら「表示」の「パスワードを表示しない」をオフにすればいい。しかし、ほかの人が見ていないことを確認してから利用する必要がある。

「設定」アイコンをタップしてメニューを表示

「セキュリティ」では、パスワード関連の設定を行なう

クイックロック解除コードをオンにすると、復帰時に4桁の数字入力で済むようになる

データを同期する方法を選択する。複数を同時に有効にできるが、iCloudやDropboxなどひとつだけでも問題なし

「表示」ではパスワードの文字列を表示するかどうかを選べる。パスワード確認時に一手間かかるが、初期設定の非表示のままでいいだろう

「1Password」のブラウザ「1Browser」の設定画面。自動ログインを行うなら「ログインを自動送信する」をオンにしておく

「1Browser」の「User Agent」をSafariなどに変更することも可能だ

「詳細設定」では、デモモードやデータ消去などが利用できるが、通常は利用しない

あらゆる個人情報を集約して管理できる

 各種ウェブサービスのアカウントや無線LANの暗号化キーだけでなく、ふとしたときに必要になる個人情報をまとめて登録しておこう。今までの手間がなんだったのか、というくらい捗るようになる。

 普段は参照しないメールサーバーやパスポートの情報などを入れておくと、いざというときに書類を探し回らずに済む。銀行口座や各種ライセンスの情報も登録できる。逆に、日本では社会保障番号や運転免許といった項目は入力しなくてもいいだろう。

 どんな情報かは人それぞれだが、メールサーバーにもEvernoteにも置いておきたくない秘密情報は「セキュアノート」に保存する。自分しか見ることができないので安心だ。

クレジットカードやパスポートなどの項目があり、必要な入力欄が用意されている

「セキュアノート」なら文章も秘匿できる

ライセンスなど、ものによっては登録項目が異なることもあるだろう。そんな時は、一方通行マークをタップして削除したり、+をタップして新規の入力欄を追加できる

登録項目の「★」をオンにしておけば、「お気に入り」に表示され、手軽にアクセスできるようになる

 以上が1Passwordの説明書となる。一度設定してしまえば、日々の運用に手間はかからない。繰り返しになるが、パスワードはサービスごとに強固な文字列を用意すること。それを管理するには、本アプリを活用することをオススメする。


筆者紹介─柳谷智宣

著者近影 柳谷智宣

1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。日経パソコンオンラインで「ビジネスPCテストルーム」、週刊SPA!で「デジペディア」を連載するほか、パソコンやIT関連の特集や連載、単行本を多数手がける。近著に「ポケット百科 GALAXY SII LTE 知りたいことがズバッとわかる本」(翔泳社)「Twitter Perfect GuideBook」(ソーテック社)、「Dropbox WORKING」(翔泳社)、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)。


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