やっぱ真空管イカス!
つまり、この一言に尽きるのであり、この機会に「脱マルチエフェクター・脱アプリ」を掲げ、デジタルの利便性でたるんだ精神を叩き直しすべく、コンパクト・エフェクターでハードに行くのである!
と、宣言しつつも、そこに立ちはだかるいくつかの壁が……というのが今回のあらすじです。
結局、真空管入りのVOX ToneGarageシリーズ、私は3つとも全部買ってしまいました。もちろんエフェクターとしての機能あってこその話ですが、そこにはツボを突いたデザインの効果もありました。
「キャノピー」と呼ばれるポリカーボネート製のカバーと、その下に収まる真空管。このロボットの操縦席とパイロットの関係にも似た構造は、パシフィック・リムを観て映画館を出た後「ロケットパーンチ!(吹替3D版)」を連発するようなタイプの男のハートを見事に射抜いたわけです。
さらには樹脂製の窓がついて、ツルツルの塗装が施された、キャストボディーの構造体……これすなわち、ミニカーの構成と一緒なのでは? そうした連想が欲望の記憶を引き起こし、真空管を背後から照らす様々な色のLEDが、ならばいっそ全色コンプリートすべしとダメ押しのように訴えてくるのであります。