夏ボで買え！　今がお買い得の3万円台デジタル製品 第2回

今買うBDレコはDIGA！　3万円台の厳選AV機器

中～高域のバランスが絶妙！　マルチBAイヤホン「UE900」

鮮やかなブルーのコードは網組のようになっていて、見た目もユニーク。ハウジング部分も表側はブラック、内側はブルーとなった配色が個性的だ

　日本ではロジクールが販売を行なっているアルティメットイヤーズのヘッドフォン。インイヤータイプはマルチBA、シングルBA、ダイナミックの3通りの製品をラインナップしているが、今回紹介する「UE900」はハイエンドモデルとなるマルチBA（低音×2、中音×1、高音×1の4ドライバー構成）の製品だ。

UE900の分解図。左から2つ目のパーツがBAユニットだ

　外観はブラックで耳の内側に収まる部分やコードをブルー系としたカラーが個性的。ケーブルは着脱式で、高級モデルはケーブル交換をするユーザーも多いし、ヘッドフォンにとっては破損しやすいパーツでもあるのでありがたいだろう。

ケーブルの中程には、服に留めるクリップとスマホ用のリモコンも付いている

付属アクセサリー一式。サイズ別のイヤーチップをはじめ、キャリングポーチと収納箱がついているのも立派。ロングコードや変換アダプターもある

　このほか、アクセサリー類も充実しており、着脱できるコードはロングタイプも用意されている。このあたりはさすがハイエンドモデルと言える充実度だ。

　クラシックソースなどを聴いてみると、低音は過度に量感をたっぷりと乗せることはせず、あくまでも中～高域とバランスする自然なものになっている。

　それでいて、大太鼓の打音の力強さやコントラバスのような低音楽器の音階もしっかりと鳴らし分けるなど、剛性の高さや力強さをしっかりと伝える解像感の高さがある。

　そして、中～高域がキレ味鋭く、反応も早い。低音ももたつかないので、スピード感やテンポ感の表現が絶妙だ。ジャズなどのドラムソロを聴いていると、グルーブ感のしっかりと出る再現で、音楽のノリがよく伝わってくる。

　また、左右の広がりだけでなく前後の奥行きを感じさせるステージ感が見事。エネルギー感はあっても余計な力み感はなく、良い意味で力の抜けた演奏になるなど、音楽の自然体の再現はなかなか気持ちがいい。

　BA型らしい鋭さもあるが、決して聴き疲れするほどキツくはないので、長時間の視聴も問題ないだろう。出音のスピード感や勢いのよさを重視する人ならば、長く愛用できるモデルと言える。

　ヘッドフォンで3万円台というと気軽に出せる価格ではないが、ここぞという時のリファレンスとして持っておくのも悪くはない。

　また、こうしたモデルはそうそう新製品が出るわけでもないので、型落ちなどを気にせず長く愛用できるので、決して贅沢すぎる買い物というわけでもないだろう。

次回はPC編　3万円台でHaswell？

　3万円ちょっとの出費ではあるが、今回紹介した製品はいずれもなかなか充実した買い物と言える。個人的にはBDレコーダーとAVアンプのセット購入がなかなか贅沢だと思う（スピーカーを揃えるともっと予算がかかるが……）。

　さて、最終回となる次回はPC関連製品を紹介する……のであるが、「3万円台でHaswellに乗り換えるんだー！」と息巻く筆者が約1名。その顛末を中心にお伝えする。

■関連サイト

• パナソニック「DMR-BWT550」
• ソニー「STR-DN840」
• アルティメットイヤーズ「UE900」