キヤノンから、コンパクトデジタルカメラ6機種が発表された。その目玉は超小型サイズの「PowerShot N」だ。
本体を逆さまにしても違和感なく撮れる
新発想のデジカメ「PowerShot N」
4月下旬から同社のオンラインショップ限定(2万9980円)で発売される本機は、背面に2.8型(約46.1万画素)のチルト式液晶タッチパネルを搭載。上方向に約90度まで回転でき、低い位置から撮影でも液晶画面が確認しやすい。
それだけであれば珍しくはないが、本機の最大の特徴は上下逆さまに構えて撮っても操作性に違いがない点。本体上部にシャッターボタンなく、代わりにレンズ周囲に配置されたリングがシャッターボタンとなっている。このリングを上からまたは下から押し込むことでシャッターが切れるので、逆さまにしても違和感がない。
逆さまにすることでチルト液晶が下方向に向くため、カメラを頭より上に構えて撮る場合に液晶画面を確認しやすくなる。
また、本機はスマートフォンとの親和性が高いのも特徴。無線LANを搭載しており、スマホやPC、プリンターなどに画像を転送できるが、スマホに関しては専用のボタンを搭載。一度接続したことのあるスマホに対しては、このボタンを押してスマホ側で専用アプリを立ち上げるだけで接続が完了する。スマホ経由で写真をSNSなどのアップロードすることも可能だ。
クリエイティビティの高い写真が自動で撮れる
撮影機能では、オート撮影モードの「こだわりAUTO」やシーンモードなどが使えるほか、「クリエイティブショット」と呼ばれる新機能も搭載。1回のシャッターでさまざまな効果をかけた5枚の写真を自動で生成する。
ただやみくもに効果をかけるのではなく、撮影した画像を解析し、画像に対して適切に構図の切り出しや回転処理を施し、さらに画像に合わせてカラーフィルターや特殊フィルター(シェーディング、ぼかし)をかける。これにより、シャッターを押すだけでクリエイティビティーの高い画像が得られる。
このほか、シャッターを押した際に、静止画と同時にその前の4秒間の動画も同時に記録する「プラスムービーオート」も新たに搭載。旅行などでこの機能を利用すれば、シャッターを押すたびに動画も記録され、その動画をまとめれば旅行の記録ムービーの作成も簡単にできる。
撮像素子は約1210万画素のCMOSセンサーで、光学ズームは8倍。記録媒体はmicroSDカードとなる。