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ナローバンドでも高品質なSVCのサポートも

使いにくさを反省!ポリコムが挑むビデオ会議のUI改革

2012年10月26日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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10月25日、ポリコムジャパンはUC(Unified Communication)向けのビデオ会議システム「Polycom RealPresence」を中心に製品拡充。SVC(Scalable Video Cording)の採用のほか、ユーザーインターフェイスの改良などを図った。

目的や用途の多様化、技術の進化が導入を後押し

 発表会で登壇した営業技術部 マネージャーの是枝 日登志氏はUC市場の現況として、従来のビデオ会議製品は「出張コスト削減」という目的で導入されてきたが、最近では用途や目的が多様化していると指摘する。たとえば、東日本大震災以降の災害対策や事業継続の重要度が増したこと、企業のビジネスがグローバル化しつつあること、モバイル、在宅勤務など新しいワークスタイルが浸透しつつあることが挙げられるという。

ポリコムジャパン 営業技術部 マネージャーの是枝 日登志氏

 テクノロジー面でもモバイルデバイスが浸透し、ネットワークはブロードバンド化。クラウドやSNSも普及し、ビデオの利用に抵抗のない世代が増えている。「われわれが『ビジュアルコミュニケーション』などと声高に言わなくても、こうしたビデオを普通に利用する世代がビジネスで活躍してくる時代になっている」(是枝氏)と述べる。こうした背景から、大型・高解像度なテレプレゼンスやモバイルへの対応、さらにビデオサービスのクラウド化などの変遷を遂げているという。

 これに対して、同社は「RealPresenceシリーズ」や「HDXシリーズ」などのテレプレゼンスのほか、MCU(多地点接続装置)やコンテンツ配信、インフラ管理、セキュリティなどを実現する各種サーバーソフト、音声を中心とするエンドポイント端末など幅広い製品を提供。これらに業界標準の新しい技術を次々と導入していくという。

ポリコムのビジュアルコミュニケーション製品のラインナップ

 今回発表された新製品としては、フラットディスプレイに簡単に取り付けられる小型会議室用カメラ「Eable Eye Accousticカメラ」や、省スペースで新リモコンを採用したビデオ会議システム「RealPresence Group 300/500/700」、27インチディスプレイ一体型モデル「Polycom RealPresence VisualEdge」、マルチプロトコル対応のMCU「Polycom RealPresence Collaboration Server 800s」のバーチャルエディションなどが挙げられる。また、SNSと連携し、企業のビデオ会議システムにセキュアに接続する「Polycom RealPresence CloudAXIS」というサービスも2013年第一四半期以降提供予定となっている。

ナローバンド対応や使い勝手の強化

 これら新製品で導入された技術の1つがSVCである。SVCは現在主流となるH.264のコーディングを拡張したAnnex Gと呼ばれるもので、より低い帯域での高品質なビデオ伝送を目的としている。ポリコムでは既存製品も含めた全ラインナップでSVCをサポートしていく予定で、「お客様はより細い帯域で高品質なビジュアルコミュニケーションを実現できる。しかも、今までの製品で新しい技術を利用できる」(是枝氏)という。

ポリコムのSVCの優位性

 今回の目玉は使い勝手の追求だ。是枝氏は、「ユーザーへのアンケートでビデオ会議製品の利用頻度を調べてみると、実はホコリをかぶっていたり、社長が年に1回しか使わないという答えもけっこうあったようだ」と説明。同氏はこの理由として、使い勝手の悪さを挙げた。「ITの専任の方がいないと使えないというのでは、なかなか使ってもらえない」(是枝氏)。これに対し、ポリコムでは「Polycom UX」という名称でユーザーインターフェイスをより直感的なものに改良し、複数の製品での操作性も統一。リモコンもシンプルなものにしたほか、iPadでの利用もサポートした。これに関連して、iPadとビデオ会議システムをペアリングさせる「Polycom SmartParing」という特許申請中の技術もオプションも提供される。

ポリコムジャパン 営業本部長 フェゼック・ローン氏

 なお、5月にはコーポレートロゴなどを含むブランド変更も行なっており、この件に関してもポリコムジャパン 営業本部長 フェゼック・ローン氏が説明した。ポリコムはビデオ会議用のハードウェアのベンダーから、UCを中心にしたコラボレーションソリューションを提供するベンダーへと脱却を図っている。今回のブランド変更は、こうした戦略に則っており、ハードウェアに依存しないソフトウェアの提供と、コラボレーションのすばらしさを推進していくという同社の使命を示すものだという。

Cloud AXISについて「2013年第一四半期提供」と記載しましたが、正しくは「2013年第一四半期以降提供予定」です。お詫びし、訂正させていただきます。本文は訂正済みです。(2012年10月26日)

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