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マイクロソフト・トゥディ 第3回

30周年を迎えた、「マイクロソフト マウス」の挑戦

2012年06月27日 11時00分更新

文● 大河原克行

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 今年、マイクロソフトのマウス事業が30周年目を迎えた。

 マイクロソフトのハードウエア部門は1982年に設置。その翌年には、マウスの第1号製品「Microsoft Mouse」が登場。1993年には、エルゴノミクス(人間工学)デザインを初めて採用した「Mouse 2.0」を投入したほか、1999年には業界初の光学式マウスを発売。2008年には青色LEDによるBlue Trackテクノロジーを搭載したマウスを発売するなど、マイクロソフトは、初めての機能を搭載したマウスを数多く発売してきた。

1982年に発売したマウスの第1号製品「Microsoft Mouse」

 日本マイクロソフト コンシューマー&パートナーグループリテールビジネス統轄本部長の五十嵐章執行役は、「マウスは、技術的進化を遂げる一方で、デザイン面でも大きく変化している。当初は仕事で利用することからモノトーンのカラーの製品が多かったが、ノートPCの比率が増え、持ち運ぶといった使い方が増えるにしたがい、カラーバリエーションをもった製品が増えてきた。量販店では300種類以上のマウスが並び、自分にあったマウスを選択できる。そして、昨年9月からは、カラーバリエーションをもう一歩進めたものとして、アーティストエディションを用意した。マウスを見せたい、個性を発揮したい、格好いいものを持ちたいというニーズに対応するものになる」と、昨今のデザイン面での変化についても触れる。

日本マイクロソフト コンシューマー&パートナーグループリテールビジネス統轄本部長の五十嵐章執行役

 マイクロソフトが発売するアーティストエディションは、世界中のアーティストによってデザインされたマウスだ。現在発売されている「Microsoft Wireless Mobile Mouse 3500 アーティストエディション」は、その第2弾となるもので、4人のデザイナーが参加。この中に、日本人グラフィックアーティストのKENZO MINAMI(ケンゾー ミナミ)氏によるものが含まれている。

KENZO MINAMI 氏がデザインしたMicrosoft Wireless Mobile Mouse 3500 アーティストエディション

 「デザインされたマウスは、世界各国のマイクロソフトの営業担当者が、自分の国ではこれぐらい売るとコミットして、その総数によって上位から製品化される。KENZO MINAMI氏のデザインは、その中で最も評価が高かったもの」と、五十嵐執行役は裏話を披露する。

世界各国の営業担当者から最も高い評価を得て製品化されたという

 KENZO MINAMI氏は、兵庫県出身。関西学院大学にて美学芸術学/哲学を学んだ後に渡米し、パーソンズ・スクール・オブ・デザインにてプロダクト・デザインのBFA(Bachelor of Fine Arts/美術学士)を取得。MTVをはじめとするセットデザイナーおよびプロップデザイナーとしてキャリアをスタートし、ニューヨークを拠点に19年間に渡り活動。2003年には、ナイキのニューヨーク初のアートギャラリーにおいて、最初のアーティストとして壁画を描いたほか、2007年にはアンディー・ウォーホール氏らとともに、「FAMOUS CARS + FAMOUS PEOPLE」の4人のアーティストの1人に選出。主なクライアントに、メルセデスベンツ、デル、ラフシモンズ、シャープ、ナイキ、アディダス、リーボック、コンバースなどがある。

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