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まつもとあつしの「メディア維新を行く」第31回

ソーシャルゲーム業界は、新しい価値を生み出す必要がある

コンプガチャ=絵合わせ、消費者庁が7月から規制の方針

2012年05月18日 21時00分更新

文● まつもとあつし

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 2ヵ月ほど前から話題に上り始め、ここ数週間は急転直下的にソーシャル業界を揺らした“コンプガチャ”。ソーシャルゲームの人気と高収益性を支える原動力でもあった。このコンプガチャの違法性について消費者庁が言及した。ここではその発表のポイントと業界へのインパクトをまつもとあつし氏がまとめる。

写真は、会見中の消費者庁・片桐一幸課長

景表法の絵合わせであり違法

 今回のポイントは、コンプガチャが景表法に違反する “絵合わせ”に該当するという見解が示された点。絵合わせとは、画像や文字などを特定の組み合わせで揃えて提示させて、景品類を提供させる懸賞の仕組み。カード(やアイテム)をコンプリートさせると別のアイテムが手に入るというコンプガチャの仕組みはアウトということになる。

 ただし、絵合わせが違法なのは明確だが、ビンゴガチャや複数のアイテムを手に入れた際にアイテムそのものが手に入るのではなく、キャラクターのステータスそのものに変化が出るようなシステムではどうか? といった部分に関してはグレーな部分が残る。

 会見では、経済的な利益を与えるという意味では同様であるため、違法性があるという見解も示された。

 これ以外にもコンプガチャの周辺には類似したさまざまなパターンのシステムが存在するというのも事実だ。景表法そのものが古い法律ということもあり、デジタルデータやソーシャルメディア上のコンテンツ利用の実態にそぐわない面も当然のように出てくるだろう。

 消費者庁の具体的な対応としては、6月末までを是正期間として、7月以降は違法として扱う。筆者の予想よりは余裕を持った対応で、実際に何がコンプガチャになるか(=どのような機能・システムを絵合わせとみなすか)のガイドラインも、今回運用基準案が示され、ゲーム提供会社からの意見やパブリックメッセージを募っていく形となる。

 会見で片桐課長は顧客(ユーザー)と運営会社の両方から事情と意見を聞くとした。意外な対応とも思えるが、これは現実に法が追い付いていない、現状を鑑みてのことだろう。

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