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※小説内の記述はReaderの初代モデルを参考に書かれています。
Sony Tablet登場、Readerの立場は?
Kindle Fireが、電子書籍リーダーからタブレット扱いに変化したのを横目に見ながら、ライバルメーカーを眺めていたら、Readerの存在が危うい?ような気がしてきた。
ソニーからも「Sony tablet S1」「Sony tablet P1」が登場し……、在庫処分のように低価格で販売。もしかして、撤退かと思いきや、Rederにも新型が登場した。
6型Wi-Fiモデルの「PRS-T1」、6型3G+Wi-Fiモデルの「PRS-G1」のふたつ。前モデルから継続してE-inkディスプレイを採用し、文庫サイズの幅110×奥行き9.4×高さ173.3mm、重量185g。バッテリー駆動時間、約2万ページ。前モデルと外観上の差は少ないが、Wi-Fiと3Gに対応した点が大きい。
以前はパソコンからReader Storeにアクセスし、電子書籍を購入。それからReader本体にデータを移すという、実に面倒なステップがあった。そこを解消した形だ。また3G+Wi-Fiモデルであれば、どこでも電子書籍で見つけた気になるワードの検索ができると、利便性も向上。サイトにも掲載されているが、E-inkは文字を読みやすく、文字ベースのWebコンテンツとの親和性が高い。
Android搭載のSony tablet S1、Sony tablet P1とは違うラインを攻めるということで、Readerについてもソニーは本気と見ていいだろう。
【ライター林のつぶやき】
読むだけなら最高に便利なReaderは、筆者も絶賛愛用中。ネットワーク対応で文字ベースのWebコンテンツをじっくり読むスタイルの提案に賛成だ。iPadも便利なんだけど、やっぱり目が痛くなるんだもん。これでまたWikiの時間泥棒っぷりが加速しそう。いちいち、パソコン側で購入が面倒だと放置していたReader Storeもチェックしておこうっと。
そしてGALAPAGOSが突然の引退宣言!?
電子書籍ブームに乗って登場したシャープのGALAPAGOS。通常の量販店ルートではなく、コンビニでも端末を受注するなど、一風変わった販売戦略も話題となった。
というわけで電子書籍元年を盛り上げたGALAPAGOSであったが……。2011年9月末に突然の終了宣言……!?
と見えたが、実際にはガラパゴス端末2種類の発売を終了するのみというものだった。とはいえ、端末寿命でいえば10ヵ月と短いものであった。発売当初は、Androidベースであることを積極的にうたっておらず、利用できるアプリなどにも制限があった。その後は通常のAndroid端末としての利用を可能にするアップデートも実施されたが、こうしたテコ入れもむなしく終わった形だ。
ちなみに発売中止になるのは、5.6型と10.8型の2モデル。イー・アクセス向けの7.0型モデルの供給は継続。またコンテンツ販売サイトのGALAPAGOS STOREは継続運営する。9月末にリニューアルを行い、パソコンやスマホのブラウザーからも閲覧可能とした。サービス面で押し返すようだ。
なお、9月末に株式会社TSUTAYA GALAPAGOSはシャープの完全子会社となった。ストア名も「GALAPAGOS STORE」に刷新。上記しているように、電子書籍ストアサービスは継続していく。
【ライター林のつぶやき】
サービス名と製品名が同じだから誤解を生んだんじゃないですかね、これ? 「GALAPAGOSって名称はどうよ」って正直思ってった人が多いのは事実だけど、読む端末としては優秀なので、がんばってほしいなぁ。電子書籍の場合、端末よりはサービスが大切だし。
【プロフィール】
藤春 都
ライトノベル書き。大学で図書館情報学を学んだ後、第二回ノベルジャパン大賞佳作受賞。かつて五色iMacを欲しかったけれど買えなかった若輩者のMacユーザー。今はMacBook ProとiPhoneを好きなだけ使えて幸せ。
木野 陽
マンガ家/イラストレーター。「飛ぶ東京 -Wandering City TOKYO-」(月刊コミックアライブ2010年9月号)にて商業誌デビュー。コミックマーケット/COMITIAなどのイベントで創作マンガも発表している。2009年、たまたま手に入った「Kindle2」を同人誌即売会で展示した際、「せっかくなら中身を」ということで描いたマンガが「Kindleちゃん」。