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NTT東西の閉域網のみのWAN構築が可能

ソフトイーサ、フレッツ網VPN「広域イーサ ネクスト」β版

2011年08月01日 06時00分更新

文● TECH.ASCII.jp

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 7月29日、ソフトイーサは、VPNソフト「広域イーサ ネクスト」ベータ版の無償公開を開始した。実験的な目的のバージョンで、2014年3月31日まで利用可能だ。

フレッツ網を利用する広域イーサ ネクスト

 広域イーサ ネクストは、NTT東日本とNTT西日本のFTTHサービス「フレッツ 光ネクスト」もしくは「B フレッツ(NTT東日本のみ)」を利用するWANを構築するソフトウェア。「フレッツ網(NTT東西が運用するフレッツ用内部ネットワーク)」でのIPv6による拠点間通信を可能にする「フレッツ・v6 オプション」を利用するため、NTT東西間をまたぐ場合以外はインターネット接続(ISPとの契約)が不要で、1拠点あたり月額5000円程度の通信費で利用できる。

既存のフレッツを用いたVPNと広域イーサ ネクストの違い

 フレッツ網のみを使うため、広域イーサ ネクストの通信品質は高い。ソフトイーサによれば、「これまでのフレッツを用いたいろいろなVPNを構築する方法の場合は、相場として回線速度の30%~60%程度」だったが、広域イーサ ネクストを使用した場合の実測速度は約97Mbpsで、「フレッツの回線能力のほぼ100%を常時発揮」できるという。

広域イーサ ネクストの特徴違い

 VPNに広く使われるIPsecは拠点間をIP(レイヤ3)で結ぶが、広域イーサ ネクストはレイヤ2での通信が可能となる。そのため、IP以外のプロトコルが利用可能で、ルーティングなしで拠点間を結ぶことが可能だ。著作権上の配慮から家庭内LANの内部だけで通信できるように設計されているHDDレコーダやLAN対応テレビなども、広域イーサ ネクストであれば遠隔地からアクセスできるという。

 広域イーサ ネクストのソフトウェアは、ブート可能なISOイメージとして提供する。PCへのインストールなどは不要で、イメージを書き込んだCD-RでPCを起動すれば、そのPCが広域イーサ ネクストのゲートウェイとなる仕組みだ。

「広域イーサ ネクスト」で通信可能なエリア

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