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「新型スカイライナー」に試乗! 時速160kmの乗り心地は?

2010年06月23日 23時36分更新

文● 伊藤 真広

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 7月17日に開業する京成スカイアクセスの報道関係者向け試乗会が6月23日に行なわれた。

京成上野駅のホームに姿を見せた新型スカイライナー

 同路線は、京成高砂から北総線の終点である印旛日本医大を経て、成田空港を結ぶ、全長51.4kmの成田空港の新しいアクセスルート。山本寛斎氏が“風”と“凛”をコンセプトにデザインした新型車両が運行に使用される。
 これまでに比べて10km以上も運行区間が短くなったことに加えて、在来線では国内最速となる最高時速160kmで走行する新型車両を導入したことで、日暮里と成田空港(空港第2ビル)間の所要時間が51分から36分へと大幅に短縮している。
 新型車両の導入に伴い、既存の車両は新設される京成アクセス特急として、従来の京成線を運行することになり、この京成アクセス特急には、今回の成田スカイアクセスの開業にともなって新設された成田湯川駅にも停車する。
 新型車両の詳細については、こちらのレポートをご覧いただくとして、今回は実際に乗車した感想をお伝えしていきたい。

新しいスカイライナーのロゴはこちら。各駅の案内板も順次、一番後ろの書き文字風のSを除いたロゴに取り替えられるとのこと

“回送”という文字はよく見かけるが、この“試運転”という文字はめったに見かけない表示だ

新型車両が京成上野駅に入線
鉄道の撮影で一番ワクワクする瞬間だ!

静かで揺れも少ない新型車両

 入線してきた列車に乗り込んで早速試乗会がスタート。筆者が一番気になっていたのは騒音と振動だ。新型車両を導入したとはいえ、時速160kmで走行するともなれば、かなりの揺れと騒音が発生するのではないかと思っていたのだが、これが全くの杞憂。これまでの京成スカイライナーよりも静か、かつ低振動となっていた。
 まず音だが、在来線よりも静かなくらいで、隣の座席の人はもちろん、通路を挟んだ反対側の人とも大きな声を出すことなく会話をすることができた。
 続いて振動だが、これが予想以上に揺れない。通常、走行車両の撮影では、天井照明があるとはいえ、シャッター速度をかなり低速にする必要がある。そのため、列車の振動でカラダがブレてしまい、写真がブレブレになってしまうなんてことも多いのだが、この新型車両では、もちろん若干の揺れは感じるものの、写真撮影に苦労することはあまりなかった。感覚的には、既存のスカイライナーや、小田急ロマンスカー「MSE」などの私鉄特急車両よりも揺れが少なく感じたが、そもそも他の路線と比べても、線形が違うので比較にはならないだろう。
 そうこうしているうちに、列車はノンストップで成田空港駅に到着。千葉県知事の森田健作氏と京成電鉄社長の花田力氏が乗車して、再び京成上野駅に向けて出発した。

新型車両にはしっかりと車椅子用用のスペースも用意されている

空港を結ぶ車両ということで、荷物置き場が各車両に用意されているのだが、盗難を防ぐためにこの荷物置き場には監視カメラが設置されている

案内の液晶ディスプレイでは、運転席に設置されたカメラの映像も映し出されていた

印旛日本医大駅~空港第2ビル駅間で160km走行を体感できる。ものすごい勢いで車窓が流れていく!

振動の有無を定点カメラで撮影したみた

最高速走行中の揺れをコップの水でチェック!
最高速度でも、ほとんど揺れは感じられない

走行中の車内の騒音値は平均で60dB前後だった。これは普通の会話や、静かな乗用車内と同じくらいの大きさ。通常、電車内の騒音は70dB前後といわれているので、若干静かという感じか。ちなみに最高速時は89dB前後だった

新設された成田空港の京成スカイライナー専用のプラットホーム。案内板には、7月17日に開業する成田湯川駅の文字が!

成田空港駅から乗車した京成電鉄社長の花田力氏(写真左)と、千葉県知事の森田健作氏(写真右)

途中、試運転中の同型車両とすれ違うシーンもあった

姿を消してしまうモノたち

新型スカイライナーの導入によってロゴの変更や成田空港駅の新ホーム開設にともないこれらのモノは姿を消してしまうことに……

新プラットホーム開設に伴い、構内案内板も新しいものに取り替えられるため、この案内板もあと24日でお役御免に……

旧ロゴのスカイライナーの案内パネル

京成上野駅などの床石も7月17日にあわせて交換されるとのことだ

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