新宿と箱根の温泉街を結ぶ小田急ロマンスカーが、東京メトロ千代田線と相互乗り入れを開始し、小田急ロマンスカーの新型車両60000形「MSE」が東京の地下を走り抜けた。
運行初日のこの日、北千住駅のホームには9時13分発の1番列車「メトロはこね21号」の姿を見ようと、先日の寝台特急「銀河」ラストランにも引けをとらないほどの鉄道ファンが大集結していた。1番列車の入線を前にセレモニーが行なわれ、東京地下鉄の梅崎社長と小田急電鉄の大須賀社長の2人より挨拶。続いて、新型車両60000形「MSE」が北千住駅へ入線すると、ホームに設置されていたくす球が割られ、続いてテープカットが行なわれた。両社長はこれからの協力体制が末永く続くように祈りつつがっちりと握手を交わすと新列車へと乗り込んだ。
9時13分の発車時刻になると、東京地下鉄北千住駅務管区長 青柳氏の出発号令によって、定刻通り「メトロはこね21号」は箱根の山を目指して北千住駅を後にした。
地下鉄千代田線に乗り入れしたロマンスカーは、日本で初めて地下鉄路線を走る特急列車ということもあり、千代田線内の停車駅は北千住、大手町、霞ヶ関、表参道の4駅のみとなっている。乗車するには、乗車券のほかに特急券が必要になるのだが、販売される特急券は小田急電鉄と東京メトロの連絡切符のみとなるため、東京メトロ線内のみの乗車では利用できないようになっている。また、千代田線以外にも不定期路線として「ベイリゾート号」という有楽町線新木場駅を出発点とした路線も開通。こちらは、2008年5月から運行を開始する予定とのことだ。