間もなくラストランを迎える「0系新幹線電車」
0系新幹線電車は、1964年の開業当時から走り続けている型式である。新幹線車両の中で最古の型式であるだけでなく、最も長い期間製造された型式でもある。なお、生き残っている車両たちの中から、開業という大役を果たした車両そのものを見付け出すことはできない。
0系新幹線電車は、東海道新幹線(東京~新大阪)と山陽新幹線(新大阪~博多)で運用されていた車両だ。しかし、高速化達成の弊害として、1999年に東海道新幹線からは一足早く引退している。そして、2008年、最後の砦であった山陽新幹線からも引退することが決まった。
昭和を代表するシンボルの引退。そんな世紀のイベントを目前にしている。ラストランを迎えた0系新幹線電車を、歴史の記録者として撮影せずにはいられない。
注意したいのは、引退日は11月30日(日)と設定されているが、車両運用の都合で一部のスジでは11月29日(土)の運用を最後に姿を消す。
11月29日(土)で打ち切られるは、こだま762(上り)、こだま674(上り)、こだま724(上り)、こだま682(上り)、こだま769(下り)だ。残りは11月30日(日)まで運用される。ただし、詳しくは撮影者が時刻表などを利用してチェックを願いたい。
通常運行ラストランについて
気になる11月30日(日)のラストランは、運用の関係で下り列車となっている。
最後に発車する列車にこだわるなら、「こだま659」で岡山駅14時51分発~博多駅18時21分着。ただし、新大阪発の全線走破の列車にこだわるなら「こだま639」で新大阪駅07時59分発~博多駅13時9分着となっている。
新大阪駅、岡山駅、博多駅は、0系新幹線電車のラストランを待ちかまえる乗客であふれかえることが予想される。もし、撮影がメインであるなら、途中駅で待ちかまえるのがお勧めだ。おそらく、それでも各駅のホームにも少なくない数の見送り客が集まっているものと思われる。十分に注意して世紀のイベントに参加してほしい。
特別列車のラストランについて
ラストランで撮影に失敗しても、まだセーフティーネットが用意されているので気を落とす必要はない! 12月6(土)、13日(土)、14日(日)に「0 系さよなら運転」が実施される。走行区間は博多駅~新大阪駅の往復だ。詳細はJR西日本のプレルリリース「「0系さよなら運転」の追加運転について」などを参照願いたい。