Twitter APIとGAE開発で便利なツール&ワザ (3/5)
2010年05月20日 11時00分更新
GAE開発にオススメの開発環境
続いて、GAEを使ってWebサービスを開発するときに便利なツールやテクニックを紹介します。
■Komodo Edit
Pythonはスクリプト言語ですから、好みのテキストエディターでガシガシ書いていけるのが魅力です。とはいえ、入力補助や構文チェックが欲しい方も多いのではないでしょうか? そこで紹介したいのが「Komodo Edit」というエディターです。
Komodo Edit
http://www.activestate.com/komodo_edit/
Komodo Edit ダウンロードページ
http://www.activestate.com/komodo-edit/downloads/
Komodo Editは、デバッグ機能を備えた有料の統合開発環境「Komodo IDE」のエディター機能だけを独立させたアプリケーションです(無料)。Pythonだけでなく、HTML/CSS/JavaScript/PHPなど多くの言語に対応しており、それぞれの言語に合わせて構文のチェックや入力補助をしてくれる優れモノです。UIが英語なのと、動作がちょっと重いのは難点ですが、とても高機能なエディターですのでオススメです。よいエディターをお探しの方はぜひお試しください。
なお、Komodo EditでGAEのコードを編集する際には、[Edit]メニューの[Preferences] を選び、[Languages]の[Python]にあるインポートディレクトリ設定にGAE SDKのディレクトリを追加すると、入力補助機能がさらに強力になります。GAE開発にKomodo Editを使う際にはぜひ設定しましょう。
■GAE Launcherの「SDK Console」機能
本連載では解説できませんでしたが、GAEには「Datastore」というデータベース機能や、「Memcache」という高速なメモリキャッシュ機能、スケジュールに従って定期的な処理を実行する「cron」など、さまざまな機能があります。いずれも、本格的なアプリケーションを開発するときには必要になる機能です。
Datastore内のデータやcronの実行状態などの情報は、前回の記事で簡単に紹介したGAEの「Dashboard」画面でも確認できますが、ローカルの開発環境でも確認したい場合はこの「SDK Console」機能を利用します。
この画面では、開発環境でのDatastoreの状態などをDashboardと同じように確認できます。また、開発環境のデータのクリアや変更もできます。
データベースを利用した開発では、開発環境と本番環境の違いで頭を悩ませがちですが、GAEはこのように開発環境と本番環境に同様のコンソール機能を用意することで移行作業の手間を軽減しているわけです。大変面白い機能なので、ぜひ活用してください。
■GAE Launcherの「Logs」機能とPythonのloggingモジュール
デバッグをしていると、「この処理が正常に行なわれたかチェックしたい」「この変数の値が見たい」といったことが多々発生します。そんな時に使えるのが、Pythonの機能である「loggingモジュール」と、GAE Launcherの「Logs」機能です。
まず、pythonのコードに
import logging
という一文を加えます。次に、ログを表示したいところに
logging.info(“logging test!!”)
と挿入します。
GAE Launcherの「Logs」ボタンを押してログウィンドウを開き、「Browse」ボタンを押してブラウザーを実行すると、logging.infoを挿入した位置まで到達した時点でログが表示されます。
なお、数値型など、文字列型でない変数を表示したい場合は、
logging.info(str(変数名))
といった具合に、str関数を使って文字列型に変換してログを出力します。一見すると地味ですが、知っておくととても便利な機能です。
loggingモジュール、str関数などはいずれもPythonの標準機能ですので、詳細についてはPython関係のドキュメントを確認してください。
Pytyon Japan User’s Group - オンラインドキュメント
http://www.python.jp/Zope/links/python_documents